ドッグフードの栄養素と成分・主原料の確認の仕方と注意したいポイント

基礎知識

ドッグフードのパッケージに書いてある成分(栄養素)・原材料って、どの栄養素の数値がどのくらいだったら良いのか、どういう主原料だとどんな効果があるのかまで考えて購入しているのでしょうか?

なんとなく知っていても、
「どんな栄養素のものを愛犬に与えたらいいのかわからない」
「なにがどういいのか…」
という人も多いと思います。何を隠そう、私もその1人でした!

今回は、そんな詳細不明で紛らわしい、フードの基本栄養素・原材料などにフォーカスして

  • ドッグフードの栄養素(成分)について
  • 犬の特徴や世代ごとに気をつけたい栄養素
  • 主原料の種類とその効果

などを、詳しくまとめてみたいと思います!

栄養素とひと言で言っても、いろいろありすぎてこんがらがってしまってもいけないので、

これを最低限抑えていれば大丈夫!

と言える、主要栄養素や主要な原材料を絞りました。

栄養素にあまり興味がない人にも、わかりやすく解説しますので、構えすぎずに、今後のフード選びの参考にしていただけたら幸いです♪

 

  1. ドッグフードの栄養素・成分の抑えたおきたいポイント
    1. 犬に必要な三大栄養素は「たんぱく質・脂質・炭水化物」
      1. 粗たんぱく質・粗脂質・粗脂質…「粗」ってどういう意味があるの?
    2. ①「たんぱく質」はどう良いの?不足・過多の場合どうなる?
      1. ドッグフードの「たんぱく質の平均量」とは?摂取量で注意したいことはある?
    3. ②「脂質」はどう良いの?不足・過多の場合どうなる?
      1. ドッグフードの「脂質の平均量」とは?摂取量で注意したいことはある?
    4. ③「粗繊維」はどう良いの?不足・過多の場合どうなる?
      1. ドッグフードの「繊維の平均量」とは?摂取量で注意したいことはある?
    5. ④「灰分」はどう良いの?不足・過多の場合どうなる?
      1. ドッグフードの「灰分の平均量」とは?摂取量で注意したいことはある?
    6. ⑤「水分」はどう良いの?不足・過多の場合どうなる?
      1. ドッグフードの「水分の平均量」とは?摂取量で注意したいことはある?
  2. 肉に魚…さまざまな主原料の特徴とは?愛犬にはどれがいい?
    1. 「チキン・鶏肉」の特徴とは?どんな子におすすめ?どんなフードがある?
    2. 「ビーフ・牛肉」の特徴とは?どんな子におすすめ?どんなフードがある?
    3. 「ラム肉」の特徴とは?どんな子におすすめ?どんなフードがある?
    4. 「鹿肉」の特徴とは?どんな子におすすめ?どんなフードがある?
    5. 「馬肉」の特徴とは?どんな子におすすめ?どんなフードがある?
    6. 「魚」の特徴とは?どんな子におすすめ?どんなフードがある?
    7. 「トライプ」の特徴とは?どんな子におすすめ?どんなフードがある?
  3. まとめ

ドッグフードの栄養素・成分の抑えたおきたいポイント

ドッグフードを選ぶ時に、アレルギーに配慮して原材料をチェックする人は多いと思います。しかし、栄養素や成分(保証分析値)までしっかりチェックしているでしょうか?

少なからず私は、以前はそこまで気にしていないというか…気にしたところであまりよくわからないまま、ドッグフードを選んでいました。

たんぱく質は体作りに必要、脂質って多いと太るかな…となんとなくイメージはあっても、具体的になにがなん%ならどう良いのかなどは、わからないといった感じで…。

売ってるフード=問題ないってことでしょ?

くらいの感覚でした。でも、きっと同じような方っていると思うんです。

 

実際に、栄養素や成分について調べてみると、知らないことがいっぱいで!でも知れば知るほど、愛犬の健康にも直結するとても大事なこともありました。そこで、今後のフード選びのためになる知識をまとめてシェアします!

 

ここで得た知識をフル活用して、愛犬に合うフードを選ぶようにしてくださいね♪

 

犬に必要な三大栄養素は「たんぱく質・脂質・炭水化物」

まず、一番最初に抑えておいてほしいのは、犬に必要な三大栄養素です。

  1. たんぱく質
  2. 脂質
  3. 炭水化物(糖質+食物繊維)

この3つは、犬のエネルギー源になります。

そのため、愛犬に元気に長生きしてほしのであれば、三大栄養素はバランスよく、かつ、原材料の質が良いもので摂取しておきたい栄養素ということです!ちなみに五大栄養素にすると、ここ、ビタミン・ミネラルが加わります。

しかし、それらの栄養素を「どのくらい摂取させるのがいいのかが、一番重要なポイントです。三大栄養素とはいえ多すぎてもダメ、もちろん少なすぎは論外…実はこの理想バランスは、環境省が発表している「飼い主のためのペットフード・ガイドライン」にも書いてあります。

ドッグフードは環境省と農水省が担当しているよ!

想定しやすいように、三大栄養素のバランスを100%として、人間の必要量と犬の必要量を比較してみましょう。

人間
たんぱく質 18% 25%
脂質 14% 15%
炭水化物 68% 60%

という比率結果になり、犬は人間以上にたんぱく質も脂質も必要なことがわかります。

ちなみに、犬は人間よりも炭水化物を消化する酵素が少ないため、炭水化物の消化がそんなに得意ではありません。そのため、炭水化物は犬が消化できる食材から取る必要があります。

また、犬に必要な必須アミノ酸(たんぱく質を構成している物質で体内で生成できない物質のこと)は10種類もあるので、たんぱく質源になるものは良質なたんぱく質でなければなりません。

たんぱく質が多ければ良いって話じゃないんだね

 

環境省・農水省がドッグフードの規定を決めるにあたり、参考にしているのがAAFCOの基準です。これは別の記事でも記載しましたが、この先にも重要になってくることなので今一度ご紹介しておきますと、

パピー・繫殖期 成犬
粗たんぱく質 22.5%以上 18.0%以上
粗脂質 8.5%以上 5.5%以上
粗繊維 MAX4%以下
粗灰分①カルシウム 1.2以下 0.5以下
粗灰分②リン 1.0以下 0.4以下
粗灰分③カリウム 0.6以下 0.6以下
水分 ドライフードならMAX10%以下

となっています。

AAFCOではシニア犬の栄養素は言及していません

 

ちなみに、上記のような栄養素がどれだけ入っているかを確認するには、フードのパッケージに記載されている「成分表(成分・保証分析値と書かれているところ)」を確認すると分かるようになっているので、一度チェックしてみてくださいね。

↓こういう表記のところです↓

この5つの成分については、フードメーカーは表記する義務があるので、必ずどこかに記載されているはずです。

この先は、この成分表の数字の謎や、どう見ていったらいいのかをご紹介します♪

補足ですが、犬には炭水化物が必要だからということで、小麦やコーンをたくさん使ったフードがありますが、犬があまり持ち合わせていない消化酵素が必要になる食材だから、アレルギーが出てしまう子が多いのですよね。

炭水化物は成分表には、「炭水化物」として含有量が表記されるわけではありません。炭水化物=糖質+食物繊維のことなので、どういった食材が炭水化物に該当するのか、原材料をしっかりチェックしておくとよいでしょう。

 

粗たんぱく質・粗脂質・粗脂質…「粗」ってどういう意味があるの?

(ここでお話しすることはちょっとマニアックな内容なので、興味がない・ちょっとよくわからない…と思った人は飛ばして次の項に進んでください!)

成分表を確認してみると、たんぱく質と書かれているものがあったり、たんぱく質と書かれているものがあったり、脂質、繊維、灰分(かいぶん)など、「粗(そ)◯◯」と表記されているものがあります。

ペットフードメーカーによって、「粗」をつけているところもあれば、先ほど「成分表ってこんなのですよ」とサンプルで使った画像のように、繊維だけ「繊維」としているのもあるんです。

↓粗◯◯に統一されているパターン↓

繊維に関しては、「ペットフードの表示に関する公正競争規約」でも、繊維ではなく繊維として表記するようにと定められていますが、「粗」がマストかのような記載はありません。

…ふと、

粗ってなに?あるのとないのは一体何か違うの?

と気になりました。興味があったため、調べてみた内容を以下にまとめてみます。

結論から先にお伝えしますと、粗がついている栄養素と粗がついていない栄養素の差は、その他の物質も含んだ成分値(=粗〇〇)なのか、その栄養素だけの成分値(=粗がつかない純粋量)なのかということです。

たとえば、たんぱく質の場合。

たんぱく質はアミノ酸が集まってできた栄養素ですが、そのフードに含有されている純粋なたんぱく質量(粗がつかない量)を測ろうとすると、

  1. たんぱく質を構成するすべてのアミノ酸を一度仕分けする
  2. どのアミノ酸がいくら入っているのか一つひとつ数値を出す
  3. すべてのアミノ酸数値を合算して初めて、純たんぱく質の量(=純粋なたんぱく質量)がわかる

という、とてつもなく大変な作業をしなければなりません。

たんぱく質とひと言でいっても、純粋なたんぱく質量だけを計測(定量)するのってとてもややこしくて、相当な時間と手間がかかるんですね。

そのとんでもない作業工程を簡素化するために、その他付随する物質も含めた状態で計測する方法があり、その簡素化バージョンで計算したものを粗〇〇を読んでいます。(=細分化して調べた内容ではないため、純粋な成分値とは若干の誤差があるということ)

純粋な成分値を出すのは簡単じゃないんですね!

ちなみに、その他の栄養素も同様に細分化して定量して正確に測るのが難しいため、

  • 粗脂肪は脂肪に含まれているビタミンなども含めた脂肪量
  • 粗繊維は水溶性の繊維を含めず、ケラチンなども含めた繊維量
  • 粗灰分は燃やした後に残る灰(=ミネラル)と一緒に残った酸化物も含めた灰分量

として、粗〇〇の成分値として表記されてるものがあるのです。

細かく細分化して成分値を出していない、ざっくりと(=めに)計算して出した成分値ということなのですが、AAFCOが定めている栄養バランス規約でも「粗」がつく方の栄養素で記載されています。そのため、

がついる成分価は正確じゃないから信用ならない!

なんて心配する必要はありません。あくまで表示されている成分値は、最低でも〇%(〇%以上という場合)・最高でも〇%(〇%以下という場合)は保証されているという意味があるので、疑う必要はないということです。

正確な成分値(粗がつかない方)を知りたい人もいるかもしれませんが、メーカーに強要できるルールはないので、粗で書かれている場合は、その他も含めた大体の数値ね」と考えるようにしてくださいね。

 

①「たんぱく質」はどう良いの?不足・過多の場合どうなる?

まずは、三大栄養素のひとつでもある、たんぱく質についてです。

たんぱく質って一体どんなものなのか・作用・効果などの特徴についてまとめてみますと、

  • 20種類のアミノ酸が集合してできあがった成分
  • 筋肉の発育・維持、骨・血液・皮膚の生成、免疫・回復能力の源
  • 動物性たんぱく質植物性たんぱく質がある

といった、犬が元気に健康に生活していくには必要不可欠な栄養素であることがわかります。最初にお伝えしたように、犬が体内で生成できないアミノ酸(=必須アミノ酸)は10種類もあり、食べることで補給しなければなりません。

ですので、バランスに偏りがあるたんぱく質ばかりを食べていたら、足りないアミノ酸も出てきてしまうので、アミノ酸含有バランスのいいたんぱく質を取る必要があります。いわゆる「良質なたんぱく質」というやつですね。詳細はコチラに記載してあるので、気になる方はご参照ください!

たんぱく質がたっぷり♪なんて謳っているドッグフードであっても、数値的にたんぱく質が多いだけで、アミノ酸のバランスが悪いものもあります。

フードのたんぱく源がなんなのか、しっかりチェックしよう!

特に犬にとって植物性たんぱく質は、動物性たんぱく質より消化収率があまりよくないものもあるので、動物性たんぱく質の主原料のものを選ぶようにしましょう。

ご参考までに、どういったものがあるのかというと…

植物性たんぱく質 大豆、おから、ひよこ豆、小麦、米、オートミール
動物性たんぱく質 鶏肉・牛肉などの肉類、サーモンなどの魚類、卵、チーズなどの乳製品

などがあります。

植物性たんぱく質は、動物性たんぱく質よりも食物繊維が豊富で脂質が低いことやコスト的にも安く済むいい面もありますが、消化という意味では犬にとってはデメリットになってしまいます。

消化吸収がうまくいかないとアレルギーが…

たんぱく質は犬の維持にも欠かせない栄養素ですし、質の悪いたんぱく質のフードを食べていると、

  • 疲れやすい子になる
  • 骨が丈夫にならない
  • 皮膚炎がちになってしまう
  • 被毛がパサパサになってくる
  • 免疫力が低く病気からの回復が遅くなる
  • 食欲不振

などの可能性もあるので、フードを選ぶ際にはしっかり吟味してあげたいポイントです。

また、たんぱく質の原材料が合わないとアレルギーが起きてしまう可能性もあるので、愛犬の様子を見ながら選ぶようにしてあげてください。

 

 

ドッグフードの「たんぱく質の平均量」とは?摂取量で注意したいことはある?

一般的なドッグフードのたんぱく質含有量の平均値は24%〜26%となっています。

AAFCOの規定では、もっとも全体的な栄養素が必要になる世代でもあるパピーや繫殖期でも22.5%、成犬で18%となっているので、平均値で見ると、おおよそ問題なくクリアできているというわけですね!

とはいえ、世代によっては、AAFCOの定める数値ギリギリのパーセンテージのフードを与えていると、運動量・その子の生活スタイルによっては全然足りていないということもあるので、目安のパーセンテージをクリアしていたらOKという認識でいるのは避けましょう。

運動量多いからもっともっとたんぱく質が欲しい!

特に、成犬で運動量が多い子であれば、この平均値、24%〜26%以上のたんぱく質量のフードを選ぶ方が好ましいですしね♪

なお、成犬であっても、室内犬でそんなに運動をあまりしない子の場合には、高たんぱくなものを与えてしまうと、余った栄養素が脂肪に変わって太りやすくなるので注意しましょう。

 

また、AAFCOでは提起されていないシニア世代の犬については、

  • 運動量が落ちてきて筋力維持が徐々に難しくなってくる世代
  • 病気をした時に抵抗力・免疫力も弱ってきている世代
  • 食欲が落ち食べる量が減ってくる世代

ということもあり、筋力や免疫力に大きく関係があるたんぱく質は重要な栄養素とされています。

できるだけ、高たんぱくで低脂質(低カロリー)なものを選ぶようにしてあげましょう。あまり食べてくれない場合でも、少量食べるだけでとりあえずのたんぱく質量を補えますしね♪

シニア用フードは高たんぱく低脂質なものが多いですよ♪

ただし!たんぱく質は多ければいいという話でもありません!

特に、腎臓・肝臓・心臓がよくない子にとっては、たんぱく質の過剰摂取は臓器に負担をかけてしまうだけなので、ほどほどのパーセンテージのものを選ぶことをおすすめします。

いずれの場合でも、AAFCOの提示しているパーセンテージ以下のものは選ばないようにしつつ、質の良いたんぱく質を、愛犬の世代・健康状態・生活スタイルに合わせたたんぱく質量のフードを選ぶようにしましょう。

 

 

②「脂質」はどう良いの?不足・過多の場合どうなる?

「脂質=太るもの」という感覚ってありませんか?たしかに、脂質の取り過ぎは肥満や膵臓の負担の原因になるので注意が必要ではあります。

しかし、三大栄養素にも入る脂肪は、

  • ビタミンの吸収を手伝う
  • ホルモンバランスを保つ(パピーや繁殖期には必須)
  • 必須脂肪酸が摂取でき、関節ケア・被毛ケア・皮膚ケアにも効果がある
  • 抗アレルギー作用があり、免疫力もアップ!
  • 嗜好性をアップすることができる
  • 体温を保つ

といったメリットもあり、少な過ぎるとさまざまなトラブルを引き起こしてしまう原因にもなるのです。

特に必須脂肪酸(オメガ3=α-リノレン酸・EPA・DHA、オメガ6=リノール酸、アラキドン酸)は、犬が体内生成できない栄養素で、抗アレルギー効果や健康な被毛の維持も期待できます

皮膚が弱かったり、乾燥してカサカサになりがちだったり、フケが出やすくなったりしている子は、必須脂肪酸を取ることで皮膚・血流・血流の健康が回復して、症状が改善することもあるんですよ♪

アレルギー症状の緩和にも必要な栄養素なんですね!

ちなみに、良質なたんぱく質と同様、ここでも「良質な脂質なるものがありまして…。

 

良質な脂質とは、不飽和脂肪酸が豊富な、

  • ひまわり油、亜麻仁油、ごま油、えごま油
  • チアシード、ごま
  • 魚(サーモン、いわし、さばなど)、魚油

などのことをいいます。

脂肪には飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸があり、飽和脂肪酸はコレステロールを増やしてしまうため、取り過ぎるとあまりよくない脂質です。いくら脂肪分が多い食材であっても、体に負担をかけにくい不飽和脂肪酸が多い方が理想的です。

サラダ油(パーム油)・バター・植物性油脂・動物性油脂(肉の脂身など)といった飽和脂肪酸の多い原材料が配合されていて、脂質を補えているようなフードは避けた方がよいでしょう。

よく、アレルギー体質の子や被毛の質が良くない子には魚系のフードがいいといわれますが、脂肪分のバランス・質がいいかならんですね!

なお、EPAやDHAは魚だけではなく、お肉からでも摂取することはできますが、含有量に雲泥の差があります。

一例を挙げてみますと…

DHA EPA
鶏むね肉(皮付きの生肉) 17mg 0mg
豚かた肉(皮付きの生肉) 61mg 0mg
サーモントラウト(養殖、生) 1400mg 850mg
まいわし(生) 870mg 780mg
文部科学省「日本食品標準成分表」を参照。EPAはイコサペンタエン酸として記載

一目瞭然で差がわかるほど、お肉よりも魚に多い栄養素ですから、普段与えているフードでDHAやEPAが不足していそうなのであれば、サプリメントなどで与える習慣をつけておくと良いですね。

 

ドッグフードの「脂質の平均量」とは?摂取量で注意したいことはある?

一般的なフードの脂質平均は13%〜14%になっています。

脂質が低いと認識されるドッグフードは12%以下のもののことを指しますので、ダイエットフードなどを探している場合は、10%前後のものを選ぶようにしていればいいでしょう。

ただし、AAFCOの提起する粗脂肪はパピーで8.5%以上、成犬で5.5%以上となっているため、平均的に脂肪の配合は多めになっているということです。ものによっては20%近いものもありますし。

運動量が多い子であれば、脂質が高めのフードでも良いのですが、問題は肥満気味な子やカロリーが心配な場合です。そんな中でも、脂肪を控え目にしつつ、でも脂質のいい部分も取り入れたいという人もいるのではないでしょうか?

脂質が少なすぎるのも多いのも問題だし…

お伝えしたように、脂質を取り過ぎると肥満になりますし、適度な脂質は血流促進にはいいとはいえ、取り過ぎてしまっては血液がドロドロになってしまったり、アレルギーを引き起こしてしまったり、膵臓に負担がかかったり…とトラブルにつながるので、過剰摂取は禁物です。

しかし、ダイエット目的の場合であっても、AAFCOの提起する数値以下のものはおすすめできません。不健康な痩せ方をしてしまいますし、ある程度の脂質含有量のフードを選ぶ必要があります。絶妙なバランスが必要なのですよね。

 

そこで、ダイエットや脂質を抑えめにしたい飼い主におすすめなのが、ある程度の脂質量があってもいいので、その分、

  • BCAAアミノ酸:糖質や脂質を栄養源にして筋肉を強くする
  • L-カルニチン:脂肪を燃焼させてエネルギーに変える

が多く配合されているフードを選ぶことです。

と…いわれても、なにそれ?って話なので、どんな食材に上記2つの栄養素が入っているのか調べてみました。

BCAAアミノ酸 まぐろ、かつお、さば、鶏肉、ラム肉、牛肉、豚肉、大豆
L-カルニチン ラム肉、鶏レバー、赤貝、牛肉、豚肉、鶏肉、豆類

こういったものが主原料になっていたり、あるいはバランスよく配合されていたりするフードも結構たくさんあるので、アレルギーなどがない子なのであれば、肉+魚のバランスがよく、低脂質になっているものを選ぶのもいいですね!

魚メインのフードは比較的低カロリーなものが多いですよ♪

魚メインのドッグフードであれば、DHAやEPAもとれるし、良質な脂肪分もとれるし、BCAAアミノ酸もとれるので、一石二鳥ではないでしょうか?

DHA・EPAは老犬(シニア犬)に不足しがちなのですが、記憶力の低下を予防できる効果があるので、意識的に与えられるようにしておくといいですね♪

なお、注意しておきたいのは、必須脂肪酸をとることで、抗アレルギー作用や皮膚の健康維持の効果が期待できるとはお伝えしていますが、即効性があるというわけではありません。

長期的に摂取することで、健康な関節や皮膚・被毛の維持に貢献できるものなので、日々の食事から摂取できている状態が望ましいのです。健康な子の場合は効果がすぐに出ることもありますが、良質な脂肪のものに替えた途端によくなるという話ではないことだけはお忘れなく♪

 

 

③「粗繊維」はどう良いの?不足・過多の場合どうなる?

少しややこしい話になりますが、粗繊維=食物繊維ではありません。

粗〇〇のとろこでも少し触れましたが、粗繊維は不溶性の水に溶けない繊維であり、動物・ヒトが持ち合わせる消化酵素では分解できない成分のことを言います。

つまり、そのまま便に出てくるということですね。

一方で、食物繊維には、水溶性(水に溶けるもの)と不溶性(水に溶けないもの)があり、五大栄養素(たんぱく質・脂質・炭水化物・ビタミン・ミネラル)の炭水化物にも該当し、食物繊維単体でいえば、五大栄養素に次いで、6番目に必要とも言われているほど重要な役割があります。

栄養科学みたいでややこしい…でも、いずれも繊維は繊維です

繊維は水溶性であっても不溶性であっても、体内に栄養として取り込まれることはありません。しかし、それぞれの体内での働きが異なります。そしてそれぞれがいい仕事をしてくれるんです♪

水溶性
  • ゼリー状になり、栄養素の吸収をスムーズにさせ、血糖値を抑えることができる
  • コレステロールに吸着するので余分なコレステロールを体外に排出させる
  • ナトリウムを排出させることができ、血流を安定させることができる
  • 低カロリーで肥満予防にも効果あり
  • ビフィズス菌の栄養になるので善玉菌が増える
不溶性
  • 水分を吸収して、排便をスムーズに促す
  • 有害な物質を吸着する作用があり、腸をキレイに・腸内環境を健康に保っていられる
  • ビフィズス菌の栄養になるので善玉菌が増える

どちらも、ビフィズス菌のエサになるので、整腸作用という意味ではメリットは同じです。

整腸作用はバッチリだね!

直接、体内で吸収されて栄養になることはないにしても、満腹感も得られるますし、健康を保つのには欠かせません。

胃腸が弱くてよくお腹を壊してしまう子や、便秘をしがちな子などの場合、オリゴ糖がいいなんていいますが、オリゴ糖も実は食物繊維の仲間なんですよ♪予備知識ですが、ビフィズス菌も胃腸にいいといいますが、解説のとおり、ビフィズス菌は食物繊維がないと増えてくれません!

すので、ただビフィズス菌が配合されているフードを選んでも、繊維がしっかり入っていないと効果も薄れてしまうので注意してくださいね。

 

ドッグフードの「繊維の平均量」とは?摂取量で注意したいことはある?

一般的なドッグフードの粗繊維量の平均は4%以下(3~4%程度)になっています。

お伝えしてきたように、栄養素として体に吸収されはしないけど必要でもあり、かといって、多すぎると便の量が増えたり、下痢をしてしまったりということもあるので、ドッグフードを買うときには繊維の量もしっかりチェックする習慣があると良いですね。

繊維のことをあまり知らないでフードを買ってしまった方の、

うんちの量だけ増えて栄養が取れてるのか心配…

繊維が多いのかお腹壊しちゃった…

なんて意見もよく見かけます。繊維が増える=うんちの量は増えて当然、今までのフードより繊維が多ければ、胃腸が弱い子はお腹に不調が出てしまう可能性もあって当然なのですけどね…。

特に気を付けたいのが、体重管理用フード(ダイエットフード)を購入した時。

AAFCOの提起する粗繊維量は健康な犬であれば、マックスでも4%となっていますが、ダイエットフードの場合、太らないためにお腹を満たしつつ、便の量を増やすために繊維が多い傾向があります。実際に販売されている各社のダイエットフードフードの成分表の繊維量を調査してみると、

A社 B社 C社 D社
16%以下 12%以下 15%以下 15%以下

非常に高めで、これではお腹を満たすことは優先できても、栄養素としては低いと言わざるを得ません。

ダイエットフードでうんちが増えるのはこういうことなんだね

これでは、お腹を壊してしまったとしても無理のない話なわけで…。高たんぱくで、筋肉をキープしつつ痩せられたとしても、あまり良い痩せ方をしているとはいえません。

 

ダイエットフードであっても、低脂質で繊維も10%以下のものもありますので、

ダイエットフード・体重管理用フードを選ぶ場合には、繊維のパーセンテージは必ず確認するようにしましょう。

特に胃腸が弱い子は、注意してくださいね。

 

逆もしかりで、体重を増やしたい子・痩せ気味な子は、繊維が多いとお腹がいっぱいになるのが早いので、量を食べることができません。

太らせたい子には繊維は控えめなもの選びましょう。

補足ですが、繊維が少なすぎるのもお通じトラブルに繋がりかねません。アレルギーなどでグレインフリーのフードを与える場合も、グレインフリー=繊維が豊富な穀物を不使用ということですから、繊維量と繊維源がなになのかもチェックするようにしておくといいですね。

 

④「灰分」はどう良いの?不足・過多の場合どうなる?

そもそも、灰分(かいぶん)は、ひと言でいうとミネラルの割合のことです。

ミネラルがなぜに灰?

って思う人もいるかもしれませんが、灰分とは600度近い熱で有機物を完全に燃やしきって、水分も抜き切った状態で残る灰のことを言います。いわゆる無機質な状態になったもの。無機質=ミネラルの成分の相称ということなんですよ♪

カルシウム、亜鉛、鉄、ナトリウム、銅、マグネシウム、リン、カリウムなどがこれに該当します。

ちなみにAAFCOの提起では、灰分としてのトータル表示はしておらず、それぞれのミネラル分の分量で記載してあり、パーセンテージ表記のものもあれば、1kgに対する含有量をmgで表示してあるものもあるので、トータルなん%がいいのかという表記にはなっていません。

どうせなら統一されてた方が分かりやすかったな…

ミネラルも体内で生成できるものではないので、食べ物から摂取する必要があり、足りなくなってしまうと、

  • 貧血、血流の異常
  • 疲れやすい、元気が出ない
  • 炎症を起こりやすくなる、免疫力が低下する
  • 骨がもろくなる

など、さまざまな原因の引き金になってしまうので、取り過ぎはよくありませんが、適度にはとっておく必要があります。

あまりに成分表のパーセンテージが低いもの(4%程度)・あまりに数値が高いもの(10%程度)は注意しなければなりません。

犬の生活スタイル・年齢によってもミネラル分は異なります

 

ご参考までに、ドッグフードに使用されることの多いミネラル分は以下のようなものがあります。

カルシウム を丈夫にする、万一出血しても血がすぐに止まりやすくなる
リン や骨を丈夫にする、脳や筋肉のエネルギー源になる
ナトリウム 体内の水分バランスを整える、血流循環をコントロールする
カリウム 血の巡りを安定させる、塩分の取り過ぎを調整する
亜鉛 抗酸化作用、免疫力アップ、皮膚の健康維持
健康な血液を作り、体内に新鮮な酸素を運ぶ
ヨウ素 殺菌作用、脂質や繊維の吸収を穏やかにする、基礎代謝を向上させる

よく聞くミネラル分だけど、作用はしらなかった~!

どれもこれも、健康維持には欠かせませんが、取り過ぎもよくありません。

 

しかし、フードによって各ミネラル分のパーセンテージを書いてあるものもあれば、書いてないものもあり、具体的な数値を知るのは至難の業…。

というのも、ペットフード公正取引協議会の表記ルールに、栄養素としてミネラルの詳細(リン〇%、カルシウム〇%など)を記載するようにというルールがないからです。

 

添加した場合は表記するようにとはなっていますが、

その他、栄養強化剤のビタミン類又はミネラル類は、それぞれ「ビタミン類」又は「ミネラル類」の文字の次に括弧を付して、ビタミン類にあっては、当該原材料のビタミン名又は物質名、ミネラル類にあっては、当該原材料の添加目的の元素名又は物質名を集約して記載できることとする。

ただし、内容量100グラム以下の缶詰容器及び表示面積120㎠以下のものについては、ビタミン、ミネラル、アミノ酸について、個別名を省略してそれぞれビタミン類、ミネラル類、アミノ酸類と表示することができる

引用元:ペットフードの表示に関する公正競争規約

と…あくまで、配合してあるのがわかるだけの表記で良いとなっています。缶のフードや容量の少ないフードに至っては、「ミネラル類」と簡略してOKです。

 

たとえば、A社の成分表・原材料ではこんな表記になっていました。

これは記載の必要がないものまで、しっかりパーセンテージで記載してくれているパターンですね!ちなみに、原材料にはミネラル(〇〇、〇〇)というように、ペットフード公正取引協議会の指示する記載のしかたになっていました。

すべてのドッグフードがA社の成分表のようになってあれば、飼い主さんとしてもわかりやすくていいとは思うのですが、別のペットフードメーカーの成分表を見てみると…

と…「表示面積120㎠以下のものについては、ビタミン、ミネラル、アミノ酸について、個別名を省略してそれぞれビタミン類、ミネラル類、アミノ酸類と表示することができる。」に該当するフードなのでしょう。ミネラル類という表記しかありません。

成分表(保証分析値)も粗灰分としてのトータルパーセンテージでのみの記載で、カルシウムは○%、リンは○%なんて詳細を明記しているわけではありません。

 

しかし、添加しないで、原材料の栄養素で賄えているミネラル分もあります!

記載がないからって配合されていないわけではありません!

パーセンテージまで表記するかしないかはメーカーの判断にゆだねられるため、買い手からすると不明瞭に感じるかもしれません…。しかし、原材料から取れるためミネラル分であれば、記載されることはないことだってあり得ます。

つまり、自力で正確なミネラル分を把握するというのはほぼ不可能です。たとえ食品の栄養価に詳しかったとしても、どういった調理法(フードの製造方法)なのかまで理解していなければ、パーセンテージの計算なんてできません。

 

そのため、ミネラル分を把握したい場合は、

  1. 成分に記載のある灰分パーセンテージを参考にする
  2. 原材料の一覧にある添加された「ミネラル」の表記を参考にする
  3. 原材料のそれぞれの栄養価を把握する

などのやり方で、あくまで目安という感じで確認するのが良いということになりますね。

 

ドッグフードの「灰分の平均量」とは?摂取量で注意したいことはある?

一般的なフードの灰分の平均は7%〜9%になっています。

中には4%程度のものもあれば10%未満のものもあり、メーカー・フードによって前後はありますが、灰分が高いほどに、消化がしにくくなってしまうので、高すぎるものは注意した方がよいでしょう。

 

特に老犬(シニア犬)の場合は、脱水状態になりやすく水分バランスが崩れている状態になりがちです。そのため、灰分が多いものを食べていると、血のめぐり・消化が悪くなり、体に負担をかけやすくなってしまうため、灰分低めのフードを選ぶことをおすすめします。

 

そして、消化しにくい(消化に時間がかかる)ということは、

  • 下痢や便秘になる、うんちが硬くなる
  • 胃、膵臓、小腸に負担がかかる
  • 他の栄養素の吸収を妨げる

などのデメリットが生まれることになるわけです。

特に、ナトリウム・マグネシウム・リン・セレン取り過ぎに注意が必要なミネラルですので、取り過ぎてしまわないように注意しなければなりません。

また、ヨウ素は魚系のフードを食べていれば賄えますし、銅もお肉系のフードで賄えるため、サプリメントなどを与えなくても十分に足りているミネラル分に該当します。

ビタミン・ミネラル系のサプリメントは獣医に相談してから♪

犬用のサプリメントも最近はたくさん販売されていますが、与えているフードでは明らかに足りないミネラルがある、体調を崩していてミネラル分でサポートする必要があるなどでもない限り、過剰に与える必要はありません。

ビタミン・ミネラル系のサプリメントは、あくまで手作りフードの人のためのサプリメントです。ミネラルってなんとなく良いものというイメージがあるかもしれませんが、よかれと思って過剰摂取になってしまわないように注意しましょう。

 

⑤「水分」はどう良いの?不足・過多の場合どうなる?

水分というのは言葉のとおり、そのフードに含まれている水分量を表した数値です。

1日に必要な水分量は季節や愛犬の年齢、犬種、体型、運動量によって前後はあります

ちょっとここでみなさんに質問です。

愛犬が1日にどれくらい水分をとっているか、把握しているでしょうか?

犬が1日に必要な水分量は、必要なエネルギー量(カロリー数)とほぼ同じといわれていて、ざっくり言うと、愛犬の体重×50〜60ml程度必要なんていわれています…が、実はこれはくまで超ざっくりな量で、正確な計算方法で算出した必要水分量とは異なります。

 

正式な計算式は以下のとおりです。

体重×体重×体重=√√×70で出てきた数字(※小数第一位以降は四捨五入する)に、

  • 普通に適度な運動をしている犬の場合は1.6~1.8をかける
  • 軽い運動量がある犬の場合は2.0をかける
  • そこそこ運動量がある犬の場合は3.0をかける

この計算ででてきた数値にml(ミリリットル)を付けた量が、1日必要な最低限度の水分量です。

たとえば、愛犬の体重が5kg、普通の生活スタイルだっとします。

上記の計算式で計算してみると…

  1.  5×5×5=125 (体重を3回かける)
  2.  125に√をすると11.180339 (√1回目)
  3.  11.180339にさらに√をすると3.343701 (√2回目)
  4.  3.343701に70をかける=234.0591 ※小数第一位以降は四捨五入するので234
  5.  5歳の普通の生活スタイルの子なので、234に1.6をかける=374.4

つまり、この子には1日に最低でも374.4mlが必要ということになります。

 

上記の計算をして、具体的な量がわかってみると、

そんなに飲んでないかも…

うちの子、飲み過ぎてない?

なんてこともあるのではないでしょうか?

 

ただし、この計算式で出た数値から、ドッグフードに含まれている水分を引く必要があります。そうなった時に、成分として表記されている水分のパーセンテージが活躍するんですね。

一般的なドライフードの場合は、大した水分量があるわけではないので、必要な水分量から引いて考える必要はほぼありませんが、

  • あまり水を飲もうとしない(飲みたがらない)子
  • 普段ドライフードを水分でふやかして食べている子
  • 水分の多いウェットフードを食べている子

の場合は、1日の水分摂取量に一層注意してあげなければなりません。

人間同様、犬にとっても水分摂取は重要で、犬の体も水分が6割を占めています。老廃物を流すにも、細胞を健康に保つにも、良い血液を作り出すにも、体温調整するにも、愛犬の健康管理には水は欠かせないものです。

便の状態も愛犬の健康のバロメーターにはなりますが、水分摂取量も健康管理に必要なことなので、毎日どのくらいの水分を取れているのかも気に留めておいてあげましょう。

 

ドッグフードの「水分の平均量」とは?摂取量で注意したいことはある?

ドッグフードに含まれる水分量は、フードの種別によっても異なります。

以前書いた記事にも記載してありますが、今一度まとめますと、

種別 水分含有量
ドライフード 10%以下 ※最高でも12%程度まで
セミモイスト 25%~35%程度のもの
ウェットフード 下は60%~上は87%程以上もの ※75%前後

となっていて、水分をあまり取ってくれない子、シニア犬で水分をあまり取らないで脱水がちになっている子などには、ウェットフードを与えて水分を取らせることも可能です。

また、さきほどお伝えした”犬に必要な水分量”に基づいて実際に計算してみたら、

え!?全然足りてないや…

と感じた人もいるのではないでしょうか?しかし、だからといって、無理やり飲ませるのもよくありません

 

愛犬の水分摂取量を増やさせたいのであれば、

  • フードに水を含ませてをふやかすことで水分を取らせる
  • ヤギミルクなど嗜好性のあるものを飲ませる
  • ホエイ(ホエー・乳清)を水に溶いてあげる(乳製品にアレルギーがない子の場合)

などで、水分摂取量を増やすことができます。

ホエイはドッグフードの原材料に使用されることもありますが、栄養価が高いのでアレルギーがないのであれば、上手に使うといいですよ♪

 

それに必要な水分量は季節によって異なるとはお伝えしましたが、

  • 夏で暑いから、冷やしたお水をのませてあげよう!
  • 暑いからを食べさせておこう!
  • 冬で寒いから、温かいお湯にしてあげよう!

と、愛犬が摂取する水の温度を調整する飼い主さんもいます。

 

たしかに、暑い日にハァハァ…とパンティングが多い時に、氷を与えると瞬間的に身体を冷やすことができ、クールダウンには最適です。しかし、だからといって氷をたくさん与えるのは禁物!同じく、暑いからといって、冷やした水を与えるとお腹を壊してしまうことがあります。

同様に、温かい水も(お湯・白湯)もシニア犬などにとっては、血流をよくしたり体温調整の助けになったりすることがある反面、熱すぎは無論NG!やけどしてしまいます。30~35度程度の、人間からしたらぬるい程度の、ぬるま湯にしてあげてくださいね。

基本的には常温が一番いいんだね!

 

なお、ウェットフードやドライフードをふやかして与える作戦で、水分を取らせようという場合ですが、個体差はありますが、フードで水分を取っている手前、水そのものを飲もうとしなくなってしまう子もいます。

余計に水分を取らなくなっている…などであれば、さきほどご紹介したヤギミルクやホエイなどを使用するのもありですよ♪ちなみに、水の飲み過ぎは、腎臓が弱っていたり、何か病気になっていたりする可能性があるので、獣医師さんに相談するようにしましょう。

それと…言うまでもないことですが、水は毎日新鮮なものに取り換えてあげてくださいね。数日前に入れた水のまま放置…なんてしていたら、雑菌が増えて愛犬がお腹を壊してしまいます。フードボールや水入れも清潔に保つようにしておきましょう。

 

肉に魚…さまざまな主原料の特徴とは?愛犬にはどれがいい?

たんぱく質の解説で、動物性たんぱく質の方が好ましいとお伝えしましたが、ドッグフードって本当に数えきれないほどの種類がありますよね。ただでさえたくさんある中から、愛犬に合うものを見つけなければなりません。

主原料も、鶏肉、牛、豚、魚系などのみならず、今では海外メーカーの輸入フードもあるため、普段のドッグフードでは聞き慣れないような動物の肉や魚(カンガルー、うさぎ、日本に生息していないお魚)が使用されているドッグフードもありますし。

で…結局、一体なに肉がいいの?

どんな特徴があるのかよくわからない

という人も多いのではないでしょうか?しかも、そんな中から、特徴を把握して愛犬にアレルギーが出ない合うものを選んで…って大変ですよね。

 

そんなお悩みも、「これさえチェックしたらわかる!といできるように、よくある主原料の特徴やどんな子に合うのかなどをまとめてみました。愛犬の体質や生活スタイルに見合う主原料を選ぶことができるよう、参考にしてみてくださいね。

 

「チキン・鶏肉」の特徴とは?どんな子におすすめ?どんなフードがある?

チキンは脂質が控えめなうえに、たんぱく質含有量が多いお肉です。

ドッグフードとしても、チキンメインのものは多いので、一番選択肢も多い主原料のフードでもあります。それだけ多くのメーカーが鶏肉のフードを出していることもあり、コスパが良いものも多いんですよ♪

部位によって栄養価は若干異なるとはいえ、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンK、鉄なども豊富に含んでいるうえに、必須アミノ酸のバランスも良好ですので、パピーからシニア犬までオールステージOK!

ですので、ひとまず鶏肉のものを与えていれば、栄養価として困ることはありません。(チキンアレルギーではなければ)念のため、栄養価を一覧でまとめてみますと、

たんぱく質 脂質 カロリー アミノ酸スコア
むね肉(皮なし) 24.4g 1.9g 108kcal 100
もも肉(皮なし) 22.0g 4.8g 113kcal 100
※100gあたり、生肉での数値

となっています。調理法や脂の有無、部位や輸入が国産かなどによって、この数値は前後するので、おおよその目安として考えてくださいね。

 

この特性から、

  • 活発に遊んだり散歩したりすることのない室内犬
  • シニア世代に入って運動量が減ってきている子
  • 病後に体力や食欲が落ちている子

におすすめです。

 

運動量が多い子の場合は、もう少し脂質があってもいいので、鶏肉じゃないといけない理由がなければ(コストやアレルギなど)チキン以外の主原料のフードを与えてみてもいいでしょう。

ちなみに、当サイトで紹介している主原料が鶏肉になっているドッグフードは、ミシュワン(MISHONE)このこのごはんカナガンドッグフードなど多数ありますが、私の一押しはうまか(UMAKA)です♪

気になる人はチェックしてしてみてくださいね!

 

「ビーフ・牛肉」の特徴とは?どんな子におすすめ?どんなフードがある?

牛肉は、たんぱく質・脂質はもちろんのことながら、赤身の多さからもわかるように、鉄分も豊富なお肉です。ビタミンB群、亜鉛、ナイアシンなどのアミノ酸・ミネラルもたっぷり含まれています。いい筋肉を作るにはもってこいですね!

なお、鶏肉以上に可食部が多く、部位による栄養価は異なりますし、和牛なのか、交雑牛なのか、輸入牛なのかでもまた、栄養価(カロリーなど)が異なってしまうのですが、栄養価を一覧でまとめてみますと、

たんぱく質 脂質 カロリー アミノ酸スコア
リブ(脂肪あり) 25.8g 23.9g 230kcal 100
もも(脂肪なし) 30.0g 11.0g 180kcal 100
※100gあたり・輸入牛、加熱での数値

と、鶏肉よりもたんぱく質量が多い反面、脂質・カロリーは高くなっています。ただし、鶏肉同様、正確には脂の有無や調理方法によっても栄養素量は変化するので、あくまで目安にはなってしまいます。

 

この特性から、特におすすめなのは、

  • たくさん運動する子
  • 食が細い子
  • 成長期の子

などです。

 

たくさん運動する子であれば脂質も気になりませんし、とにかくたんぱく質が多いと言うことで、良い筋肉をしっかり蓄えることができます。また、これからどんどん成長していく世代の犬は、普通の犬以上に高栄養価なものが必要です。

反面、あまり食べない子、食が細い子の場合は、少し食べるだけである程度の栄養が取れないと困りますので、たんぱく質・脂質ともにある程度栄養価の高めの主原料のものを選ぶようにするとよいでしょう。

少量でもある程度の栄養価がまかなえるのはありがたい!

 

ただし、牛肉は犬がアレルギーを発症しやすい食材でもありますので、与える際には、アレルギー症状が出ていないか様子を見ながら与えるようにしてください。

ちなみに、当サイトで紹介している主原料が牛肉になっているドッグフードは、ペットカインド(PetKind)のビーフ、ペルシア(PELTHIA)のビーフ、魚肉、牛レバータイプ、ブッチ(Butch)のブラックレーベルなどがありますが、私の一押しは安心犬活です♪

気になる人はチェックしてしてみてくださいね!

 

「ラム肉」の特徴とは?どんな子におすすめ?どんなフードがある?

ラムは高たんぱくなお肉として、昨今ドッグフードで使用されることが多くなってきています。

脂質についてのところでも解説した、脂肪燃焼を促し、疲労回復効果も期待できるL-カルニチンが豊富なので、体の体温維持や代謝アップにも効果的な食材です。

他にも、免疫力を向上させるリシン、アレルギーを和らげるメチオニンといった必須アミノ酸も豊富なうえに、皮膚を健康に保つために必要なビタミンB1・B2、細胞の老化スピードを遅くするビタミンEも豊富ですので、皮膚が弱い子にもおすすめ!

栄養価を一覧でまとめてみますと、

たんぱく質 脂質 カロリー アミノ酸スコア
マトンロース(脂身つき) 19.8g 15.0g 236kcal 100
ラムもも(脂身つき) 20.0g 25.9g 198kcal 100
※100gあたり・生肉での数値、(ラム=1歳以下、マトン=1歳以上)

となっています。

 

部位にもよりますが、ラムは意外と全体的に脂質が多いパーツもあるため、フードによって脂質が低いものもあれば高いものもあるため、脂質はチェックする必要がありますが、

  • 鶏肉や牛肉にアレルギーがある子
  • 食べてもあまり体重が増えない子、やせ型の子(高脂質なフードの場合)
  • 成長期や育児中で栄養素がたくさん必要な子(高脂質なフードの場合)
  • ダイエットしたい子(低脂質なフードの場合)
  • 発情期などで疲れやすくなっている子

などにぴったりといえます♪

 

たんぱく質もある程度取れて、カルニチンで燃焼効果がるということなので、少々お疲れ気味の子にもおすすめですよ。

ただし!リシン、メチオニン、ビタミンB1・B2と、敏感肌の子にもいいように感じるのですが、ラムにアレルギーが出る子もゼロではありません。切り替える際はしっかり様子を見ながらにしましょう。

ちなみに、当サイトで紹介している主原料が牛肉になっているドッグフードは、POCHI(ポチ)ザ・ドッグフードのラム、ペットカインド(PetKind)のラム、などがありますが、私の一押しはアランズナチュラルドッグフードです♪

気になる人はチェックしてしてみてくださいね!

 

「鹿肉」の特徴とは?どんな子におすすめ?どんなフードがある?

人間の間でもジビエが徐々に話題になってきていますが、犬のおやつなどにも最近では鹿肉を使用しているものが増えてきていますよね。

鹿肉も高たんぱくで低脂質なお肉なのですが、なにがすごいって、そのたんぱく質量に対する脂質の低さ、カロリーの低さがお肉の中でも群を抜いているんです。

しかも、新奇たんぱく質なので、アレルギーが出やすい子にも与えやすいお肉ともいわれています。

 

栄養価を一覧でまとめてみますと、

たんぱく質 脂質 カロリー アミノ酸スコア
日本鹿(赤肉) 22.6g 5.2g 147kcal 100
あかしか 22.3g 1.5g 102kcal 100
※100gあたり

となっていて、たんぱく質と脂質、カロリーを見ると、これまでに紹介したお肉と比べるととてもヘルシーです!

 

鹿はその見た目どおり、引き締まった体をしているので、脂質がもともと少ないこともあり、カロリーも必然的に抑えられます。

もちろん、低脂質低カロリー・高たんぱくということだけではなく、鉄分やビタミンも豊富で、栄養価としては大変優秀な原材料です。特に鹿肉に含まれているヘム鉄は犬の体内にも吸収されやすく、疲れやすくなっている子や血流トラブルで毛の質が悪くなっている子にもおすすめ!

ただし、鹿肉のフードは種類もあまりなく、鶏肉や牛肉のようにたくさん生産できるわけではないため、フードそのものが高額にもなりがちで…。

 

そんな鹿肉を主原料にしたドッグフードは、

  • アレルギーがある子
  • ダイエットしたい子
  • シニア犬で運動量が落ちてきている子、室内犬で運動量が少ない子

などに最適だといえます。

 

ただし、鉄分が多く、造血作用もあるため、腎臓や肝臓が弱っている子にはおすすめしません。また、食が細い子も、鹿肉以外が食べられるのであれば、もう少しカロリーが多い主原料のフードを選ぶといいですね。

色んな主原料のものを与えたけど、鶏肉も牛肉もダメだったという場合には与えてみる価値はあると思いますよ♪

ちなみに、当サイトで紹介している主原料が鹿肉になっているドッグフードは、ペットカインド(PetKind)のベニソン、オブレモ(Obremo)の鹿肉、などがありますが、私の一押しはFINEPET’S(ファインペッツ)の小粒です♪

気になる人はチェックしてしてみてくださいね!

 

「馬肉」の特徴とは?どんな子におすすめ?どんなフードがある?

馬肉のドッグフードも昨今増えてきています。

馬は体温が高く、細菌が他の動物の肉よりも繁殖しにくいこともあり、犬用の生肉馬肉フードなんてものもあるのですよ♪

馬肉には、ビタミンAやビタミンE、グリコーゲン、カルシウムも豊富な上に、鉄分含有量が圧倒的に多いお肉で、実際に比較してみると、

鶏肉 牛肉 ラム肉 馬肉 鹿肉
鉄分量/100g 1mg 1.4mg 1.5mg 4.3mg 3.4mg

と…さきほど鹿肉は鉄分も豊富で…と説明しましたが、それよりも多いことがわかります。

 

鉄分は血を作り、酸素を体内に送り込む作用がありますので、足りなくなってしまうと疲労が抜けなくなったり、活性酸素が排除できずに老化スピードが速まったり、免疫力が落ちたりと、良いことナシなんです。

ビタミンAやEは皮膚の健康維持にもいいですし、グリコーゲンは疲労回復やスタミナ増強にも最適なので、そんな栄養素のつまった馬肉は、健康維持にはもってこいなお肉といえます!

 

馬肉についても栄養価を一覧でまとめてみましょう。

たんぱく質 脂質 カロリー アミノ酸スコア
馬(赤身、生肉) 20.1g 2.5g 110kcal 100
※100gあたり

となっており、超低脂質・低カロリーですが、鹿肉と比べると幾分たんぱく質量が劣りますね。とはいえ、栄養価の高さに対する脂質の低さを考えると、メリットも多いお肉です。

が、鹿肉同様、馬肉フードを作っているメーカーはそんなに多くないので、鶏肉などのフードに比べると高額になってしまうのは玉に瑕といえるかもしれません…。

 

そんな馬肉を主原料にしたドッグフードは、

  • シニア犬(特に皮膚炎などが起きている子)
  • 運動量が多い子
  • ダイエットが必要な子
  • 他のお肉でアレルギーが出やすい子

などが挙げられます。

 

低カロリーではあるものの、グリコーゲンの作用もありますし、カルシウムも多いので骨を丈夫にもしてくれますから、運動量が多い子に与える価値があるんですね♪ただし、鹿肉同様、カロリーをたっぷり取らせたい食の細い子などは、もう少し脂質があった方がいいと思います。

ちなみに、当サイトで紹介している主原料が馬肉になっているドッグフードは、Yum Yum Yum!(ヤムヤムヤム)の馬肉、安心犬活などがありますが、私の一押しはObremo(オブレモ)の馬肉です♪

気になる人はチェックしてしてみてくださいね!

 

「魚」の特徴とは?どんな子におすすめ?どんなフードがある?

魚に関しては脂質のところでも少し触れていますが、不飽和脂肪酸・オメガ3の含有量が一番多いことが一番の強味です。

魚は、赤身魚、白身魚、青魚…と種類が豊富なので、今回はひっくるめて魚系フードとしてご紹介します。

魚は、不飽和脂肪酸(DHA,EPA)に関してはどれも他の動物のお肉よりもダントツで含有量が多い主原料です。そのうえ、高たんぱく低カロリーなので、お肉にアレルギーが出がちな子にとっては救世主的な存在になりえます♪抗炎症作用や抗がん作用もあるので一石二鳥ではないでしょうか?

ちなみに、タウリンも豊富なのでアイケアにも効果が期待でき、愛犬の涙やけが改善することも期待できます!

先に、ドッグフードでよく使用される魚の栄養価を一覧でまとめてみましょう。

たんぱく質 脂質 カロリー アミノ酸スコア
サーモン 21.4g 16.1g 226kcal 100
かつお(秋獲り) 25.0g 6.2g 165kcal 100
くろまぐろ(赤身) 26.4g 1.4g 125kcal 100
うるめいわし 21.3g 4.8g 136kcal 100
※100gあたり、まぐろは脂身を使用すると脂質も大幅に上がります

魚って魚種や部位によって脂質が高い?

と思うかもしれませんが、体に良い脂質なので太るという心配はしなくてよいでしょう。魚系のフードの方が、動物のお肉のフード(鶏、牛、豚)よりもカロリーが低いことも多いですし。魚の脂肪は不飽和脂肪酸が多いので、被毛ケアができ、毛艶を保つ効果も期待できます。

また、魚はお肉よりも消化しやすいこともメリットなので、消化器が弱り始めているシニア犬や胃腸が弱い子にも安心して与えることができますカルシウムも豊富なので、骨の健康の維持、強化もできますし、DHAには記憶力の低下を予防する効果もあるので、脳の活性化という意味でもシニア犬にもぴったり!

お肉系のフードを食べ続けている子のフードローテーションのアイテムとして、魚系を取り入れるのもいいですね♪魚系に変わるだけで、フードの香りも全然違うので、食欲をそそり、食いつきも上がることも期待できます。

 

これらの特徴から、

  • チキン・ビーフが苦手でアレルギー対策をしたい子
  • 被毛ケアや体のカイカイに悩んでいる子
  • 運動量が多い子育ち盛りな子

などにも、魚系のドッグフードはおすすめです。

ただし、魚にアレルギーが出てしまう子もいますし、大型の魚は水銀を含んでいたり、かつおも季節によって栄養価が大幅に変わったりするということも頭に入れて置いたほうがベター。

 

ちなみに、当サイトで紹介している主原料が魚になっているドッグフードは、金虎のおさかなや、Yum Yum Yum!(ヤムヤムヤム)のかつおタイプ、セレクトバランス(SELECT BALANCE)のサーモンなどがありますが、私の一押しは、サーモン+チキンがたっぷり配合されているモグワン(Mog Wan)です♪

気になる人はチェックしてしてみてくださいね!

 

「トライプ」の特徴とは?どんな子におすすめ?どんなフードがある?

トライプは、草食動物の中でも4つの胃を持つ「反芻(はんすう)動物」の胃袋、また胃の内容物のことです。

一般的な動物は胃がひとつなので、少しわかりにくいかも知れませんが、反芻動物の消化過程は、草を口で咀嚼し、胃に送り部分的に消化した後、再び口に戻して咀嚼することを繰り返し、4つの胃袋で徐々に消化していきます。

反芻動物には牛・やぎなどがいますが、思い出してみてください。牛ややぎって、よくモグモグしていませんか?これ、まさに反芻しているからなんですね!

ずっとモグモグしているのはそういう意味だったんですね!

 

この、消化段階を少しずつ分けることによって、胃の内容物には他の動物にはない乳酸菌(発酵物)が生まれます。その乳酸菌は犬の胃腸に相性がぴったりなんですよ♪しかもトライプは既にある程度消化されている状態ですから、犬が効率よく栄養を吸収できるものなので、胃腸が弱い子にも最適です。

しかし、それだけ消化を繰り返しているわけですから、内容物も発酵が進み、独特な香りがします…。人間からしたらちょっとくちゃい…と感じる独特な臭みですが、これは犬にとってはたまらない香り!犬は大好物なんですよね。トライプという部位も香りも…。

 

ちなみに、トライプの栄養価をまとめると、以下のとおりです。

たんぱく質 脂質 カロリー アミノ酸スコア
輸入牛の第4の胃(加熱) 11.1g 30.0g 226kcal 100

たんぱく質が低く見えますが、これは加熱した胃の栄養素だからです。すみません、調べても非加熱の状態のたんぱく質量が発見できなかったので(非加熱で口にすることがほぼないからですね)、加熱状態のものを記載しました。

 

参考までに、一般的な非加熱のトライプ配合のドッグフードのたんぱく質量は、

  • ラムトライプ:たんぱく質60.0%、脂質は18.0%
  • ビーフトライプ:たんぱく質は47.0%、脂質は35.0%

と、驚異的なたんぱく質含有量になっていることがわかります。

 

ただし、これだけのたんぱく質量なので、心臓や腎臓が弱い子(それらの臓器に疾患を持っている子)にとっては負担がかかってしまうこともあるので、避けた方がよいでしょう。

それにトライプの脂質は必須脂肪酸が豊富なので、悪い脂質ではありませんが脂質はかなり高めです!肥満気味の子や運動量が少なめな子にはあまりおすすめできません。

そして…トライプは希少部位でもあるため、他のドッグフードと比べると高いものが多くなっています。そのため、与え方としてはトッピング・ブレンドなどで少量与えるという使い方をしてみてもいいかもしれません。

 

これらの特徴から、

  • 運動量が多く、筋肉量をアップさせたい子
  • 少量しか食べない(食べられない)けど栄養をたくさん取りたい子
  • 胃腸の調子が不安定な子

などに、トライプ系のドッグフードはおすすめです。

 

独特な香りという強みを活かして、食いつきをアップさせたい子のトッピングフードとして与えるもよし、少量パックを買ってお腹の調子が悪い時だけ与えるご褒美として与えるなど、使い方を工夫してみると、トライプのいいとこどりもできますよ♪

 

ちなみに、当サイトで紹介しているトライプフードは、ホールプレイとして丸ごと食材を採用しているという意味で内臓を使用しているオリジン(Orijen)(※厳密にはトライプではありませんが)K9 Natural (ケーナインナチュラル)などがありますが、まだ紹介できていない、zealandia(ジーランディア)や、NUTRIPE(ニュートライプ)もあります。

そんな中でも私の一押しは、ペットカインド(PetKind)です♪気になる人はチェックしてしてみてくださいね!

まとめ

犬の体質・犬種、普段の生活スタイルによって、

  • 必要な栄養素
  • 理想的な栄養バランス
  • どんな主原料のフードが合うのか

などは、まったく異なります。

ですので、インターネットなどでパッと調べてみて、

このフード人気なんだ!よさそう!

となんとなく人気だからという理由で選んでしまったり、

このフードって良いって聞く

と、周りからいいと言われたからってそのままマネてみたりしても、そのフードが果たして、愛犬に合うかどうかは別問題です。

フードを選ぶからには、生活スタイル・運動量・体型、アレルギーの有無・年代・現時点での悩みなどを詳しく考えてみないと、なにがいいか(愛犬に合うか)はわかりません。

自分の愛犬が運動量が多いのか?少ないのか?という基準も個人でバラバラかもしれませんが、愛犬が回答しそうな項目にフォーカスした選び方をしてあげるようにしましょう。

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