ドッグフードを替えてから、愛犬が涙やけするようになった…痒そうにしている…お腹の調子が悪くなった…と悩んでいる方!
それ、もしかしたら、フードの原材料にアレルギーが出ているのかもしれません。
人間同様、犬にも食物アレルギーってあるんですよね。
犬がアレルギーを引き起こしやすい食べ物もありますし…。でも、だからって、なんでもかんでもフードアレルギーだと思っていたら、実はアレルギーではなく病気にかかっていたなんてこともありえます。
そこで今回は、
- アレルギーでよくみられる症状
- アレルギーではない場合はどんな原因があるのか
- 食物アレルギーの場合はどうすればいいのか
- アレルギー対策にはどんなフードを選んだらいいのか
についてまとめてみました。
フードのせいで不調が出てしまうという話があまりに広がっているため、フードを替えてはダメ、替えてはダメ…を繰り返して一生懸命、愛犬のために頑張っていたのに、実は別の原因だった…なんて、飼い主さんとしてもとても悲しい気持ちになりますよね…。
フードのせいではなく、病気だったら大変ですもんね!
個人で食物アレルギーと判断できる部分もある反面、早めに獣医師さんに相談していたら悪化しなくて済むなんてこともあるのですが、ペット保険の有無や動物病院の獣医さんとの相性(犬も飼い主さんも)もあるでしょう…。
それに状況によっては、すぐに行けそうにない、すぐ行けるところのかかりつけ医ではない、予約がすぐに取れそうもないなんてこともあるでしょうから、第一段階として、飼い主さんが正しい知識をもっておくことも大切です。
愛犬の健康な毎日のために、一緒に学んでいきましょう!
- 食物アレルギーが原因で犬によくみられる症状ってどんなの?
- 食物アレルギーではない場合はどんな原因・理由が考えられる?
- 愛犬に食物アレルギーがある場合どんなフードを選べばいい?
- まとめ
食物アレルギーが原因で犬によくみられる症状ってどんなの?
ある日突然、愛犬の目から涙が出てくるようになったり、痒がる仕草が増えたり、お腹を壊したり、これまで健康だった子に気になる症状が見られることがあります。
こういった症状が出ると、
どこか悪いのかな?ケガ?
なんかあったらどうしよう…
と不安になる方も多いのではないでしょうか?なんたって、犬は話せませんから、なにがどうなっているのか、どう感じているのかなんて言ってくれませんしね…。
こういった諸症状が出る原因には、
- 病気やケガ
- 天性・遺伝的な原因
- ノミ・ダニなどの帰省中
の可能性もあるのですが、食べ物にアレルギー(食物アレルギー)が出ている可能性もあるのです。
特に、フードを切り替えた直後から…あるいは切り替えてしばらく経ってから、突然こういった症状が出てきたのであれば、食物アレルギーの可能性大!そもそも犬のアレルギーは、免疫が異常な反応をしてしまい、体内に入ってくるものを攻撃をすることで起こります。
変なものが入ってきたから、追い出そう!と身を守る免疫システムが過剰に出てしまうのですね。
実際に、どのような症状が出るのかをまとめてみました。
涙やけ |
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耳だれ |
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カイカイ |
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肉球なめ、肉球の炎症 |
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お腹の不調 |
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嘔吐、よだれやけ |
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咳や食欲不振 |
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こんなにあるんだね…嫌だなぁ…
個体差もありますし、なにが原因でどの部位にアレルギー症状が出るのか、どのような症状が出るのかは異なります。
でも、これらの変化に気が付けるのは、飼い主さんが日頃から愛犬の健康チェックをしているからこそなんですよね。
どの症状であっても飼い主さんとしては心配になるでしょうが、食物アレルギーなのか、他の原因があるのかは、どれだけ愛犬に気に掛けている人であっても断言することができないので、一度、獣医師さんに相談してみることをおすすめします。
ドッグフードがこの子に合ってないからなのかな?
たしかに、これらのアレルギー症状の大半が食物アレルギーが原因であることも多いのは事実です。
それに、明らかに、ドッグフードを替えてから症状が出始めているという場合であれば、食物アレルギーを疑うのもありですが、これはフードのアレルギーだろう…と決めつけていたことで、症状の裏にある病気をスルーしてしまうケースもゼロではありません。
普段と様子が違う、元気で健康な犬にはみられない症状が出ているなどがあるのであれば、いきなりフードを切り替えることからスタートするのではなく、できるだけ動物病院に行くようにしてくださいね。
食物アレルギーではない場合はどんな原因・理由が考えられる?
アレルギーと言われる症状だからと、飼い主さんの独自判断だけであれこれ考えるのは避けましょう。さきほどからお伝えしているとおり、一度、獣医師さんに相談してみた方が安心です。せめて異常がないかだけでもチェックしてもらいましょう。
というのも、食物アレルギーで起きやすい症状と同じ症状が出る病気や他の原因もあるからです。犬種によってかかりやすい病気もありますし、飼い方も関係します。
語弊がある表現になってしまうかもしれませんが、20年以上前と今とでは犬の飼い方に対する”常識”というか、”飼い方・考え方”は大きく変化しました。ここ2,30年で大きくペットに対する考え方や動物愛護法の内容も改良されてきていますよね。
ドッグフードの表示規約も2009年に決まりました♪
そんな中、改良される前の感覚でペットと接している人もいらっしゃるのも事実で…。諸症状をまったく気にしない人、前に飼ってた子もこうだったから大丈夫と思ってしまう人、犬の生態をあまりに理解しないまま飼っている人も残念ながらいます。
過剰にお犬様に仕立て上げる必要はありません。とはいえ、犬の不具合・不調にさえ気に留めない接し方をしていたり、諸症状を軽視したりしていたせいで、命にかかわることにまでなってしまった話も未だにあります。
- 病気なのか
- 体質なのか
- 犬種特有のものなのか
それを知っているだけで防げることもあったはず…。
ですので、ここでは食物アレルギーの症状と類似する病気や原因について、ご紹介してみたいと思います!(※ここでご紹介するのはあくまで一例ですので、他の原因があることも考えられます。心配な方は獣医さんに診てもらってくださいね!)
愛犬への考え方・接し方などの重要性や、犬の生態の知識がつくと思いますので、これからご紹介するお話を、頭の片隅にちょっとばかり置いておいてもらえると幸いです♪
アレルギー症状で見られるような「症状が出やすい犬種」もいる
まず、大前提として知っておきたいのが、犬種によってかかりやすい病気や出やすい症状もあるということです。
アレルギー症状だけに限った話ではありませんが、たとえば、
症状 | 傾向 | 犬種 |
パテラ(脱臼) | 小型犬 ※大型犬でもなる子はいます | トイプードル、チワワ、イタリアングレーハウンド、ポメラニアン他 |
涙やけ(流涙症) | 短頭種 ※毛がカールしている犬種もなりやすい | ペキニーズ、パグ、シーズー、チワワ他 |
皮膚炎 | もとから皮膚が油っぽい犬種、被毛が硬い犬種、毛が薄い犬種 | シーズー、テリア系、シュナウザー他 |
よだれやけ | 口周りの毛が長い長毛種 | トイプードル、シーズー、スピッツ他 |
胃捻転 | 大型犬~超大型犬 ※小型犬でもなる子はいます | グレートデーン、ゴールデンレトリバー、ワイマラナー他 |
ヘルニア | 軟骨異栄養性犬種 | ダックスフンド、ビーグル、コーギー、フレンチブルドッグ他 |
など、一部アレルギーに関するような内容もありますが、アレルギーだと思っていたら、病気やケガだったという可能性もあるわけです。これは遺伝的に引き継いでいるものもありますし、その犬種の体型・体格、性格(特性)も大いに関係してきます。
そのため、ご自身が飼っている犬の、犬種ならではのかかりやすい病気や不調を一度確認してみるようにしておくといいですね。
ちなみに、よく、
雑種(=色々な犬種の血が混ざった犬)は強い!
ミックス犬(=純血種の掛け合わせ)は病気のリスクが少ない
なんて話を聞きませんか?
これは実際に一理あることもあって、お伝えしたように、純血種の遺伝的な原因から起こる症状もあるので、血が混ざっていることによって、その遺伝的な要素が薄まっていることがあるからなんですよね。
ただし、いくら血が混ざっている犬種であったとしても、
- どちらか一方の血が濃く出ている(=濃い方の症状を引き継ぐ)
- 雑種=もと野犬の可能性もある (※里親の場合は確認してみましょう)
- 母犬・父犬のそれぞれの悪い面(リスク面)が出てしまうこともある
ということもあります。
もと野犬だった子の場合には、パピー期からノラ生活をしていた時の経験から、健康状態が安定しにくいことも考えらますし、今は治っていたとしても野生時代にケガなどをして、なんらかの菌などを保有している可能性も否めません。
これもあくまで個体差があるので、本当に丈夫になる子もいますし、両親の引き継ぎたくない要素が出てしまう可能性もあるということです。そのため、「うちは純血種じゃないから大丈夫」と安心して、見過ごしてしまわないように注意してくださいね。
すべての症状に「共通している原因」とは?
アレルギーではないのに、ご紹介した症状が出てしまうことのある原因があります。
それは、
が原因の場合です。上記の原因でも、これまでに挙げたアレルギーで見られる症状を引き起こしてしまうことがあります。
たとえばですが、
- 足を舐めるのはストレスが原因であることも多い
- 体を痒そうにしているのはノミ・ダニがいるから
- 遺伝子レベルで引き継いでしまっているもの
- 飼い主さんが見ていないところでなにかあって(ぶつけている、傷ができているなど)、痛くて気にしている
なんてことも大いにありえること。
四六時中見ていられませんよね…。
特に犬は、習性として痛いことを隠そうとします。これは痛がっているのがバレると、敵に狙われるからという本能でもあり、野生時代のなごりなのです。
いくら飼い主さんがしっかりボディーチェックしていても、見ていない時に限って、なにかしらやらかしてしまっている時もあります…。
毎日しっかりブラッシングをしていても、ノミ・ダニの寄生に気づけないこともありますし、愛犬のサインを見逃してしまっている可能性も無きにしも非ず…。まして、愛犬が痛くなさそうにふるまっていたら、気づけもしないかもしれません。
大丈夫…全然…痛くないし…
しかし、ノミ・ダニであれば、
- ネクスガード
- フロントライン
- その他フロントラインのジェネリック
などで定期的に駆除薬を使用する、定期的にシャンプーをするなどで幾分予防もできます。
また、ストレスに関しては、運動は足りているか、愛犬とのコミュニケーションは取れているか、愛犬からのサインを見逃してばかりで不満にさせていないかなどを、見直し手見てみるのもいいでしょう。
ケガに関しては、散歩中はスマホを見ないで愛犬の様子を確認する、家の中に危ないところはないか確認する、フローリングで滑って歩きにくそうにしていないか、散歩コースに危ないものがないかなども今一度、確認するのもいいですね♪
「涙やけ・涙・目ヤニ」が起こる原因はアレルギーだけではない
愛犬のきれいな瞳・汚れや涙のないキラキラのおめめは、健康の証♪
なのですが、飼い主さんが悩みがちな症状でよく聞くのが、
といった目のトラブルです。ちなみに我が家の愛犬もありました…。
初めてなった時は焦りましたし、ヤンチャが余ってケガしていないだろうか…大丈夫なのかな…と心配になり、獣医さんに相談しに行きましたし、急になるのでビックリしますよね。
ちなみに、うちの愛犬は初めての時の原因はアレルギーではありませんでしたので、獣医さんに診てもらって正解でした。
いきなり涙が出だしたら心配ですよね…
とはいえ、これらはたしかに、食物アレルギーでもよく起こる症状でもあるのですが、我が家の愛犬のように、食物アレルギーではない原因もあります。
一生懸命、あれこれ工夫してフードを替えてみても一向に良くならない上に、悪化している、涙しか出ていなかったのに徐々に目のあたりを痒がるような素振りが増えてきたなどがあるのであれば、これからご紹介するのような原因が関係しているのかもしれません。
実際にどういったケースに、目のトラブル・涙やけや目ヤニが出るようなことが起こるのか確認してみましょう!
1. 目のケガ・ゴミや異物混の混入・細菌
散歩中に飛んできた植物片が目に入ってしまった、自分の毛が入ってしまった、おうちでホコリが目に入ってしまったなどが原因で、涙量が増えることがあります。人間と同じように、目に異物が入ったら、涙が出てその異物を排除しようとするようにできているんですよね。
涙を出しても出しても異物がとれていなくて、ずっと目に違和感がある状態なので、涙が出続けていることが考えられます。
同じく、目の周辺にケガをしてしまっている場合も、乾燥を防ごうとしたり、傷口のバイ菌と戦って出てきた遺物を排除するために涙で出そうとしたりして、涙量が増えるのです。(目そのものが傷ついているケースもありますが、そちらは追ってご紹介します)
なんだか目がゴロゴロするんだ…
そして何より気をつけたいのが、どんな場合であっても、涙はできるだけこまめに、早めに拭いてあげるようにしなければなりません。というのも、涙がたまっている状態になると、目や目の周りが不衛生になってしまい、細菌が繁殖してしまう可能性があるからです。
愛犬の涙を拭くときは、乾いている柔らかい布やコットン、綿棒など衛生的なもので優しく拭き取るようにしてあげてください。指や濡れた布で拭いたり強く擦ったりしてしまっては、患部に負担がかかったり、より不衛生にしてしまったりして悪化させてしまいかねません。
なお、遺物が取れないからといって、人間の目薬を使用するのは禁物!潔く、動物病院に行って犬用の目薬を処方してもらう、あるいは獣医さんに除去してもらうようにしましょう。状況に応じて、獣医師から自宅で目のケア用の点眼薬が処方されることもあります。
2. 異所性睫毛や逆まつげなどのまつ毛の生え方の問題
人間でいうところの逆まつげのように、まつ毛が生える方向が悪くて目に触れてしまうことにより、涙が増えてしまうことが犬にもあります。あるいは、異所性睫毛(いしょせいしょうもう)といって、本来まつ毛が生えるべきではない、まぶたの内側などから毛が生えてしまうことも…。
そういった、正常な生え方ではないまつ毛が眼球に触れて、角膜を傷つけてしまうため、目が乾燥してしまったり、痛みや違和感を感じたりすることにより、涙が出ている状態です。
この場合は、動物病院でルーペなどを使用して詳しく確認してからの判断になりますが、ひどい場合には、目視で飼い主さんが愛犬の目をチェックして、明らかにまつ毛が目に触れていることがわかることもあるかもしれません。
まばたきが増える・目がショボショボするようなら要注意
しかし、だからといって自宅で無理してどうこうしようとするのは危険!
本来は動物病院で、逆まつげの場合は局部麻酔を使用して、原因になっているまつ毛を抜き取る処置をする、異所性睫毛で生えている場所が悪い場合は、手術が必要になることもあります。
そんな危険な作業を家庭でやってしまうと、かえって愛犬の目を傷つけてしまう恐れがあるため、必ず動物病院で処置してもらうようにしてくださいね。
3. 緑内障・角膜潰瘍・結膜炎・鼻涙管閉塞などの眼病
緑内障や、目そのものに傷がついてしまっている、角膜が傷ついているなどの場合でも、涙量が増えてしまうことがあります。
これらの場合は放っておくと、失明や視力低下、目に強い痛みを感じて目を開けられなくなるなどといった、愛犬の健康にもダイレクトに直結してしまう可能性もあるので注意が必要です。
ざっくり目の病気やケガでひとまとめにしてしまっていますが、言うまでもなく動物病院で獣医師さんによる治療が必須。
抗生物質・ステロイド剤が治療に必要になるんだ!
これらの判断は、飼い主さんだけでどうこうできることではありませんので、へたに飼い主さんが手をかけたところで、病状を悪化させてしまう危険も…。そうなる前に、早期通院・早期治療をしなければなりません。
ご紹介した目の病気の具体的な症状や特徴について、箇条書きでサラッとだけ触れてみます。
※専門的な内容は、しっかり獣医さんに聞いてくださいね!
① 緑内障の特徴や症状
- 遺伝が関係しているケースが多い
- 白目の部分の血管が太くなっている
- 白目が赤くなっている
- 痛くて目が開けられず、目を閉じがちになる
- 違和感を気にして目をかこうとする仕草が増える
- 涙量が増える
② 角膜潰瘍・角膜炎の特徴や症状
- 犬の眼病で多く見受けられる
- 短頭種で目が大きい犬に多い
- 角膜が剝がれる・傷ついている状態
- 頻繫に瞬きをする
- 目を開けられない
- ケガ、細菌が原因で角膜に傷がついたり、炎症が起きたりする
- 免疫異常で起こることもある
- 老年期(シニア犬)の場合、進行が早くなりやすい
③ 結膜炎の特徴や症状
- 感染症(ウイルス)や花粉やほこりのアレルギーで起こることがある
- 白目が充血している
- 目ヤニや涙が出る
- 免疫機能の異常
- アトピー体質
- ドライアイ
- 異物が目に入ってしまっている
④ 鼻涙管閉塞の特徴や症状
- 短頭種に多い(先天的な原因)
- 涙の量を調整する鼻涙管が詰まってしまっている
- 鼻涙管に腫瘍ができている
- 結膜炎が悪化して鼻涙管にも炎症が起きている
- 詰まっている場合はマッサージをして詰まりを流すことで治ることもある
- 生まれつき鼻涙管が細い子もいる(先天的なものではない)
- 目や鼻涙管付近にケガをしてしまっている
4. 成長段階は筋肉が未発達・老化で筋肉がゆるむ
パピーの場合は、涙量を調整する筋肉がまだ発達していないことがあります。逆もしかりで、シニア犬になると筋肉が弱ってきてしまい、涙量が増えてしまうのですね。
これはアレルギーでもなんでもなく、成長に応じてありえること。だからといって、今までまったく問題なかったのに、涙が出るようになってきたら心配ですよね。
パピーの場合は、成長とともに涙が出なくなるようになっていくこともある反面、シニア期の場合は、徐々に涙が増えていってしまうこともあります。念のため、この場合であっても、独自判断ではなく獣医師に確認だけでもしてもらっておいた方が安心できますね。
耳ダレ・耳をかゆがる・耳の内側が赤くなる症状は?
食物アレルギーで、耳をやたらと痒そうにする子(痒い素振りが増える)もいれば、耳を掻きすぎでしまって、耳から異臭がしたり、耳の内側が赤くなってしまったり、赤いポツポツができてしまったり、脱毛してしまったりする子もいます。
もともと耳の表皮が薄い子や、同犬種の中でも薄毛な子もいますし、そもそも犬の表皮は人間と比べるととっても薄いので、傷つきやすいのです。だからこそ、症状も色んな出方をします。
耳の内側はとってもデリケートなんだね!
日頃から耳の衛生チェックをしている飼い主さんも、そうでない方もいるでしょう。明らかになにか変化が見られたら心配ですが、なにもないように見えるのに、耳を気にしちゃう子もいます。中にはただの癖なんてことも…。
アレルギー以外の原因で、犬の耳にトラブルが起こるケースはどんなものがあるのか、いくつかピックアップしました。考えられる内容・該当しそうなものはないか、チェックしてみてくださいね!
1. 長毛種や垂れ耳の犬種は耳の中がムレて外耳炎になりやすい
トリミングカットが必要になる毛が長い犬種(長毛種)もいれば、毛が伸びない短毛種もいますよね。また、立ち耳の犬種に垂れ耳の犬種などもいますし、これは純血種ではなくてもどれかに該当しているはずです。
もっと深い話まですると、シングルコートの子、ダブルコートの子(季節で毛が生え変わる子)など、抜け毛量も全く異なってきます。軽くどんな子たちのことをいうのかまとめてみました♪
長毛種 | 短毛種 | 立ち耳 | たれ耳 |
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わたし、お耳大きくて垂れてるからよくムレるの…
あくまでこれは簡易的な一覧ですが、長毛種の場合はもちろん、特に垂れ耳に該当する子などは、耳を塞いでしまっている状態になっているわけです。
通気性が悪くなり、ムレてしまって不衛生な状況になりやすくなってしまいます。
長毛種の方が、垂れ耳の子よりは耳がムレるリスクは減るものの、定期的に耳の毛のカット(トリミング)が必要になりますし、耳の後ろ側(裏側)の毛に汚れが溜まってしまっていたり、毛が絡まってしまっていたりして、炎症を起こしてしまう可能性も否めません。
毛質が悪いと毛がからまって不衛生になちゃうんだ
特に日本は高温多湿ですから、垂れ耳の子は耳の中がこもってムレることによって、耳の中に細菌が増えやすくなってしまいます。そうなると
などが起きる外耳炎(内耳炎・中耳炎)になってしまうのです。
定期的な耳の内部のチェックや、耳掃除をすることで予防できるともいわれています。耳掃除は乾いたコットンなどで軽く拭き取る程度でかまいません。というのも、市販の耳掃除グッズにはウェットティッシュのような素材のものが多いんです。
お伝えしているように、耳の中の湿気で細菌の繁殖が進んでしまっているのにもかかわらず、ウェット系のもので拭くのですから、かえって悪化させてしまう可能性があります。
よかれと思ったケアのせいで愛犬が外耳炎になってしまわないよう、不安な方は、動物病院やトリマーさんなどに耳のケアをお願いしても良いですね。
2. 耳掃除のやり方が間違っている・やりすぎ・耳掃除が不要な子
外耳炎の解説の延長ですが、ペットをお迎えした時に、ペットショップやブリーダー、あずかりさんなどから、耳のケアの説明を受けることもありますよね。特に垂れ耳やカットが必要になる犬種の場合は、飼い方の注意として耳のケアについて話があることもあるでしょう。
また、犬を飼ったら、犬のことを書いてあるさまざまな本やサイトで、
と、たくさん調べる方もいると思います。(もれなく私もしました)
しかし、いずれも体質や食べているものなどによって、理想頻度は異なりますし個体差もありますし、やりすぎも禁物。「耳掃除も必要なんだ」と、ペット関連のサイトに書いてあることや、飼う際にいわれた内容通りに頑張るのは悪いことではありませんが…
耳掃除に関しては、やりすぎてしまっている、あるいはやり方が間違っているせいで悪化しているケースって結構あるんですよね。
耳のケアって必要って聞いたから…。
実際に、耳掃除のやり方がよくなかったせいで外耳炎になってしまって、動物病院に行く結果になる子もたくさんいます。ちなみに、私のケースでご紹介しますと…
うちはビーグルで、犬の中でも大きいお耳の垂れ耳犬種なので、尚更耳のケアはちゃんとしておかないといけないと思っていたのですが、下手なやり方をしてしまったせいか、耳に茶色いネバネバやヤニのようなものが出てきてしまったのです…。
回数は月に一回程度だったのですが、なぜか耳掃除をした後の方が不調な感じで…。(ちなみに、中には週に1回なんて書いているサイトもありました)
あれ?もしや、やった方が悪くなってない?
と不安になってよくよく調べたら!
Q:耳掃除っているんですか?
A:健全な耳のコンディションなら不要です。
引用元:学芸大学ペットクリニック
耳に問題がない子は不要といっている動物病院が多いこと多いこと…。
ちなみにうちの子も、結論から言うと耳掃除は不要な健康体ガールでした…。よかれと思ってやっていたのに…という状況になってしまったんです。むしろ、耳掃除をやめてからというもの、一切耳にトラブルは起きていません。
何が言いたいのかというと…
ネットで調べた内容を鵜呑みにんして、よかれと思ってやったことで、愛犬に負担が来ていることもあります。正しい知識で対応しなかったことで、愛犬に余計な負担をかけてしまい反省したお話でした。
3. ゴミなどの異物が耳に入ってしまった
耳だれのような感じもなく、赤くなっているような感じもなく…でもよく頭をぶるぶるさせて、耳が気持ち悪いような素振りをしているといった場合には、耳になにかが入ってしまっただけということもあります。
雨の日にトイレだけさせるために散歩に行く人、雨の日でも散歩に行きたがる子もいますし、雨で耳が濡れて不快感があるのかもしれません。シャンプー後のブルブルも同じですよね。
また、散歩中に強風が吹いていた時、花粉や植物の種が飛ぶ時期などは、耳になにか入ってしまって、
なんか耳が気持ち悪い…ブルブルして取りたい!
という行動をするのですよね。これはあくまで生理現象ですので、あまり気にしないで良いケースもあります。
異物が取れてからも、しばらくその違和感や不快感からブルブルを繰り返すこともありますが、しばらくしたらケロッとしているなんてことも。
ただ、見た目にはなにもないように(異物などがないように)見えているだけで、別のトラブルを抱えている可能性もあるので、あまりに頻度が多い・しきりに気にするようになったなどであれば、獣医師に診てもらってくださいね。
体をよく掻く・痒そうにする(カイカイ)・フケなどの症状は?
- 体をよく搔くようになってしまった
- 痒そう・掻きたそうにする素振りが増えた
- フケがよく出るようになってた、皮膚が全体的に乾燥している
- 皮膚の薄いところに赤いポツポツが見られる、皮膚が全体的赤みを帯びている
などの症状が出てしまうこともあります。
もちろん、これらも食物アレルギーや花粉などのアレルギーのケースもあるのですが、最初にふれたように、ノミ・ダニなど他の可能性もあるので、カイカイ=フードのアレルギーと決めつけてしまうのは危険です。
フードを替えても治らない…
あのフードにしたせいでカイカイが…
と、あたかもドッグフードが悪いかのように決めてかからずに、一度愛犬の健康チェックを今一度してみましょう。
アレルギーか否かの仕分けをするためにも、フードのアレルギーではない原因か から起きるカイカイの原因をご紹介します。
カイカイの原因は耳のケアと同様に、飼い方が関係していることもあるので、愛犬の体質や飼い方をおさらいする意味も含めてチェックしてみてくださいね♪
1. 皮膚炎・シャンプーやブラッシングのし過ぎ・またはしなさ過ぎる
耳のケアのところでもありましたが、過剰なケアのせい、あるいはあまりにケアをしていないせいでトラブルが起きることがあります。それが皮膚炎としてカイカイにつながるのです。
たとえば、散歩後の足ふきやシャンプー、ブラッシング。
長毛種の子は特に、お散歩にいってゴミやほこり、砂、植物片などが毛にまとわりつくこともあります。あるいは毛の長さに問わず、飼っている環境や散歩に行った時の天気(雨上がりや突然の雨など)によっては、足や腹部まで汚れてしまうこともあるでしょう。
お散歩大好き!汚れなんて気にしない♪
そこで…これはご家庭によって違ってくると思いますが、
- 散歩にいった都度、水でお腹まで全部洗って汚れを流す人
- 犬用のボディーシートで済ませる人
- ブラッシングと適度な体拭きで終える人
- 毎回は拭いていない
- いつもワイルドな遊びをするから毎回シャワーに直行
など、色んな足ふき手段や愛犬の体の汚れを取る方法がありますよね?
家の中の衛生面で言えば、毎回ちゃんと足を拭いてきれいにしていたいという気持ちもわかります。道路を歩いた足のまま、家の中を歩かれたくないっていう気持ちも。赤ちゃんや小さいお子さんがいる方や、きれい好きな方は、一層気になる面でもあるでしょうし。
でも実際は、拭きすぎや洗い過ぎも禁物!
ボディーチェックも大事なんだけど…
たしかに、ブラッシングやシャンプーなどで愛犬の体を触ることで、健康チェックができる面もあります。それに必要なケアですしね。
しかし、洗い過ぎ・拭き過ぎているせいで、皮膚に必要な油分まで洗い流してしまっている、洗い方が強すぎたり、ブラッシングをし過ぎたりしているせいで、皮膚に負担がかかっているなどのことから、皮膚炎を起こしてしまっているケースもあります。
ブラッシングやシャンプーは優しくしてあげる、体の汚れを拭く時も優しく拭き取ってあげる、そして頻度はやり過ぎないこと。
換毛期(ダブルコートの場合)も優しくしてほしいの…
ダブルコートの犬種の場合、換毛期(毛が生え変わる時期)がありますが、いくら毛が大量に抜けるからといっても、無理やりブラッシングを何度もしたり、抜け毛がなくなるまでブラッシングをしたりということはおすすめしません。
愛犬を清潔な状態にしてあげるのも大事なのですが、やり過ぎて皮膚炎にさせてしまうようなことろまでやってしまっては可哀想ですよね…。
お部屋の清潔さが気になる場合は、愛犬が家を汚さないようにすることよりも、愛犬も自分にも良い環境を作るために、部屋自体を定期的に掃除しておくようにしましょう。抜け毛や足の汚れのせいでお部屋が汚くなっても、犬を飼っているのであれば宿命といえるのかもしれませんね。
2. 長毛種は高温多湿になると皮膚に炎症が起きやすい
そもそも長毛種の場合は、毛の長さゆえに通気性が悪くなってしまい、熱がこもりやすくなってしまうことがあります。
また長毛種だからこそ、散歩などの後に、ゴミや花粉などが付着しやすい(しかも、ブラッシングをしても取れにくい)、毛質によってはちゃんとブラッシングをしていても除去しきれていないゴミなんかもあるものです。
梅雨時期や夏場は特に、高温多湿で長毛種にとってはただでさえ厳しい季節でもありますが、その被毛の長さ・量ゆえに、皮膚の健康まで害してしまう危険があります。
ジメジメしている時期ってしんどいんだよ…
特に気を付けたいのが梅雨時期。この時期は雑菌も繁殖しやすい環境になっていますから、シャンプーをして生乾きの部分があったり、散歩中に雨に降られて濡れてしまったりして、ちゃんと乾かしきれていない場合には、被毛の内側で知らぬ間に菌が繁殖してしまっている可能性が…。
しっかり乾かしてあげて、定期的にブラッシングをしてあげたり、室内温度・湿度を愛犬の過ごしやすい環境にしてあげたりと工夫が必要になってきます。
こういった場合、皮膚炎のみならず、外耳炎、目の細菌によるトラブルにまで発展してしまうこともあるので、注意してあげてくださいね。
3. 脂質不足・脂漏症・もともと皮膚が強くない犬種も!
ピンシャーやイタリアングレーハウンド、ダルメシアンなど、もともと皮膚疾患が起きやすい犬種もいますし、少し触れたように、遺伝的に元から皮膚がオイリー肌な子もいます。
被毛が薄い子や皮膚が薄い子が、皮膚炎になりやすいのはわかりやすいと思いますが、問題は皮膚がもともとオイリーな子の場合です。
遺伝的に、皮膚の皮脂量が多く出てしまう犬種がいて、
- ミニチュアシュナウザー
- アメリカンコッカースパニエル
- シーズー
- ミニチュアダックスフンド
- テリア系
が該当し、脂漏症(しろうしょう)と呼ばれています。
他の犬種よりちょっとしっとりした触り心地だよ
普通の子よりも脂っぽい皮膚であることから、マラセチア皮膚炎にかかりやすくなってしまうのです。
マラセチアは脂分をエネルギー源にして増殖する菌なので、脂っぽい体のわんちゃんの体は、適度な体温もあり、まさに増殖する条件がそろった場所!オイリー肌の犬種の子の場合は、シャンプーでしっかり皮脂を落としてあげるようにしておかなければなりません。
しかし、皮脂が菌の繁殖に影響があるとはいえ、フードから取り入れる脂質とはまったく話は異なります!皮膚に余計な脂質が出てしまわないように、フードの脂質も控えた方が良いのかも…と思う方もいるかもしれませんが…。
食べ物の脂質は脂漏症とは別問題なのね~♪
オイリー肌で皮膚炎になってしまう子もいる反面、脂質が不足しているせいで皮膚が乾燥してしまっている子もいるのです。
ドッグフードに配合されている脂質(特にオメガ3=α-リノレン酸・EPA・DHA、オメガ6=リノール酸、アラキドン酸)には、
- 抗アレルギー作用がある
- 皮膚を健康に保つ
- 被毛につや・柔らかさを出す被毛ケア効果
などの効果があります。
言うまでもなく、これらの成分が不足したり、肌に良い脂質が摂取できていなかったりすると、皮膚がカサカサしてきてフケが出るようになってしまったり、被毛がガサガサになってしまったりするのは当然なんですよね。
良質な脂質を含むものを愛犬は食べているでしょうか?愛犬は脂漏症になりやすい犬種ではないか、皮膚が弱い犬種ではないかなど、基本を今一度見直してみましょう♪
肉球舐め・肉球をしきりに気にする症状は?
肉球を気にして舐め続けてしまう…肉球が気になって仕方ない…そんな仕草が見られるケースがあります。最初に触れたように、犬が足を舐め続ける行為の理由に一番多いのがストレスです。とはいえ、
ということもありますので、見極めてあげられるようにしてあげましょう。
でも…執拗に足を気にしている、肉球をずっと舐めている、肉球が真っ赤になるまで舐めているなどであれば注意しなければなりません。
これらもアレルギーが原因で起こることもありますが、それ以外の原因があることもあります。具体的にどんな理由・原因があるのかも確認してみましょう!
1. 肉球が傷ついてしまっている・骨折・乾燥してカサカサに…
先ほど膚炎のところでも触れましたが、シャンプーのし過ぎや、足を拭き過ぎていることから、肉球が乾燥してしまい、かゆがっていることもあります。
肉球は体温調整をするなどの重要な役割をもつパーツでもあり、直接地面に触れる部分です。肉球の内側は脂肪や繊維が多く、全体重を支えるクッション機能の役割もあります。
そんなパーツですから、乾燥していたらそりゃ気持ち悪いですよね…。でも、舐めていたら余計に乾燥して気持ち悪い…濡れてきて気持ち悪い…なんて状態にもなりかねません。また、舐めていることにより、細菌が増えてしまう可能性もあります。
肉球ケアのクリームも販売されているよ♪
また、肉球に何か刺さってしまっている、傷がついてしまっている、ケガをしてしまっているなどで、なんだか肉球が痛い…と、気にしてしまうこともあるのです。
- 危険なガラス片が落ちていて踏んでしまった…
- 草で肉球が切れてしまった
- 硬いものを踏んで痛かった
など、散歩中にいくら気を付けていても、目で見てわかる危険物ばかりではありません…。
こういった傷だけではなく、骨折してしまっていたり、パテラなどで関節が気持ち悪くて気になってしまったり…ということもあります。ケガが原因で、痛みや違和感を感じているから「足がおかしい…」と感じて、気にしてしまっているのでしょう。
ただし、これらの判断は簡単にできることではないので、獣医師に診てもらうようにしてください。
2. 肉球の間になにか挟まっている・指間炎・爪の異常など
ケガ・傷などが原因なのではなく、たまたま肉球になにか挟まってしまって足が気持ち悪い…と舐め続けてしまうこともあります。
通常、指に挟まった異物が取れたら足舐めをやめるのが大半ですが、あまりに強い不快感があった場合には、異物が取れてからもしばらく気にして、
なんだか足がムズムズする~
と舐め続けてしまう可能性もゼロではありません。舐めた唾液が肉球の間についたままになっていたり、散歩でたまたま水たまりなどを踏んで濡れたままになっていたりすると、菌が繁殖して指間炎に発展してしまう危険もあるので、清潔にしておいてあげましょう。
また、肉球のみならず、爪が伸びすぎていたり、切り過ぎていたり、爪が割れてしまっていたりして、足が気持ち悪い…となることもあります。
大きなケガなどでない場合であっても、爪の異常が気になって舐め続けることで、肉球が傷つき、皮膚炎や細菌の増加にもつながってしまうため、肉球や爪のケアもバカにできません。
うちは散歩が多いから爪もキレイに削れているわよ
なんて人でも、定期的に爪のチェックはしてあげてくださいね。
また、狼爪(ろうそう:足の高い位置についている親指に該当する部分の爪)はもともとある子・もとからない子がいたり、ブリーダーさんのもとで除去されていて、ない子がいたりと個体差があるのですが、ある子の場合は、狼爪は散歩で削れることはありません。
切り過ぎもダメ、伸び過ぎもダメ、それに自宅でカットするのは怖い…という人もいるでしょうから、不安な方はトリミングサロンや動物病院へ行った時に、爪切りをお願いするようにしましょう。
3. 肉球の火傷・腫瘍・皮膚組織球腫などの肉球トラブル
夏の暑い日のアスファルトはかなり高温になるため、肉球が火傷してしまいます。いたし方ないタイミングもあるかもしれませんが、ひどい子の場合、水ぶくれになってしまうこともあるので注意が必要です。火傷を放置していたことで、感染症や病気に発展していく危険もあります。
また、肉球の火傷以外にも、腫瘍(=いわゆるガン)に罹患してしまっているケースもあるので、ただの肉球舐めだと油断してはなりません!腫瘍ができていることを気にして、肉球舐めをしているのですもの…。腫瘍の場合には他にも、
などの症状があることがるため、上記のような症状も併発しているのであれば、いち早く動物病院に行って、しかるべき処置をしてもらいましょう。
また、皮膚組織球腫という、2センチ程度の赤みを帯びたぽこっとした腫れ・ふくらみが突然足や口周りにできる症状もあります。実はこれ、今だ原因が解明されていない症状のひとつなのですが、数か月で自然と消え行き、治った後は何事もなかったかのようにもとに戻るため、病院に行ってもなにか治療をされるわけではありません。
ただし、腫れが気になって噛もうとする子もいるので、こういった自傷行為が出ている場合には注意が必要です。詳しくは下記参考記事をチェックして欲しいのですが、決して独自判断はせず、しっかり獣医さんに相談してくださいね!
お腹の不調・便の状態の変化が起きる原因は?
お腹の不調に関しては本当に色んな原因があるので、食物アレルギーのせいだ・フードが合わないからだと決めつけるのだけはしないようにしましょう!
食べているものが体に合わなくて、お腹に反応が出ることはよくあることですから、
お腹の不調=変なもの食べたのかな?
合わないもの食べさせちゃったかな…
と、すぐに口にしたものに直結して考えやすい傾向もあるのですが、アレルギーを疑う目線しか持っていなかったり、食べ物にフォーカスし過ぎてしまっていたりすると、アレルギー以外の危険な原因を見落としてしまう危険もあります。
たしかに、食べ物に敏感な子なほど、便の状態が悪くなったり、便秘になったりと、便に関する症状が出やすくなるのは事実です。しかし、実際は食べ物ではない原因でお腹の不調が出ている子もたくさんいます。
では、どんな原因からお腹の不調が出ているのか?一緒に確認していきましょう。
1. 炎症性腸疾患・細菌・ウイルス・寄生虫などの原因
お腹の不調で一番多いのが、炎症性腸疾患(大腸炎・小腸炎・胃腸炎など)です。
いつも食べているものとなにも変わらないのに、急にお腹がキュルキュルなり出して下痢をする場合もあれば、いつもと違うものを食べてお腹を壊す、なんらかのウイルスが原因になっている場合もあります。
なにが原因なのかは、便を動物病院で検査してもらわないと明確にはわかりません。
便の状態が悪くなった場合は、便は捨てずに、動物病院に持って行って検査してもうらうようにしましょう。動物病院からも便が持参できるか確認されると思います。
お腹がキュルキュルで痛いのだ…
もし、便を捨ててしまっていて、持参できない場合には、具体的に何時頃から、どのくらいの頻度で症状がみられるのか、どんなうんちなのかをメモなどで記録しておくようにしておきましょう。
そもそも腸炎には、
- 急にお腹に不調が現れる急性腸炎
- 3週間以上、軟便や下痢、嘔吐などが続く慢性腸炎
がありますが、急性腸炎の場合は、お腹が痛い原因になっているものさえ排泄できたら、スッと症状が治り、3日ほどで元気に戻ることが大半です。あくまで一過性の症状なので、この場合は焦って病院に行かなくても問題ありません。
反面、慢性の場合はしばらく症状が続くため、痩せる・食欲不振などもみられるため、点滴なども必要になります。
様子見のつもりが長引いているのであれば病院に!
しぶり(うんちをしたい素振り)が増えたり、何度もトイレに行きかがったり(でも出ない)、急に便の量が増えたり、軟便になったり、ゼリー状になったりと異変があるのであれば、とりあえず病院に行って診てもらうに越したことはありません。
また、パピーなどの幼年期の場合は、母犬から受け継いだ寄生虫(回虫)でお腹を壊すこともあります。ペットショップで購入する場合は、こういった検査を済ませているショップが大半ですが、検査してあったとしても、100%寄生虫が引き継がれていないとは言い切れません。
寄生虫(回虫)の場合も、急性腸炎のように急にお腹が痛くなって、ご飯も食べられない、トイレも我慢できないなどの症状があります。
寝れないくらい痛いんだ…
この場合は、急性腸炎とは症状は似ていても、根本原因がまったく異なりますし、一過性のものではありません!駆除薬を使用して、10日から2週間程度様子を見て回虫を駆除する処置をおこないます。
寄生虫の有無には必ず便の検査(便に寄生虫がいるか、卵を産んでいないかなどを確認します)が必要になるので、注意してくださいね。
2. 消化器官が弱っている・消化器官の病気・その他の病気
なんらかの理由で、消化器官が弱っている場合もありますし、消化器官に病気があって、便に異常が出てしまうこともあります。
- 小さい頃からお腹を崩しがちで、ちょっといつもと違うものを食べただけでダメ
- 誤飲・誤食でよくないものを食べてしまった
- 大きなものをあまり噛まずに食べてしまった(飲み込んでしまった)
- 拾い食いをして変なものを食べてしまった
などで、一時的に消化器に負担がかかってしまうケースもありますが、気を付けたいのは消化器系の病気です。(炎症性腸疾患も消化器疾患のひとつですが、ここではそれ以外の大病を含めてご紹介します)
便に異常が出る病気には、胃潰瘍、腫瘍、膵臓の病気、胃捻転、肛門の病気など山ほどあり、どこがどう悪くてお腹を壊してしまっているのかは、便の検査や血液検査、レントゲン検査、エコー検査などをしてみなければ何とも言えません。
そのため、便の変化を食物アレルギーと決めつけて考えてしまうと、取り返しのつかないことになりかねないため、くれぐれも注意しましょう。
3. 精神的なストレスや冷え・水分不足または水分の取り過ぎ
人間もストレスで胃に異変を感じる人も多いですが、犬もストレスを感じると、お腹に影響が出てしまうことがあります。犬って、ストレスに敏感なんですよね。
犬がストレスを感じる時は、挙げるときりがないのですが、よくある例をピックアップしてみると以下のようなものがあります。
他にも、寝不足や空腹などもありますし、ほっといて欲しい時に起こされたり、音に反応して警戒しっぱなしになっていたり、雷が怖くて怯えてストレスを感じたり…なんて子も。
中には、人間からしたら、
え?!それだけで?!
といいたくなる理由であっても、ストレスを感じている子もいます。
とはいえ、飼い主さんがケアしてあげられるストレス原因って多いものです。犬は家族同士のけんかがとても苦手です。飼い主さんがイライラしているのも不安になります。今一度、適切な運動ができているか、愛犬とコミュニケーションがちゃんと取れているか、見直してみるのも良いですね。
また、体質によっては急な気温の変化が苦手な子、冷えるとお腹を壊してしまう子などもいますし、特に犬種的に寒いのがダメな犬種もいますよね。ピンシャーやイタリアングレーハウンド、ボストンテリア、フレンチブルドッグ、チワワなどは寒さに弱い犬種です。
寒くてお腹が冷えちゃったよ…
しかし、寒さからお腹を崩してしまうこともあるとはいえ、夏場に暑いからといって氷を与える、水をがぶ飲みしてしまう・冷えたお水を飲ませるなど、冷たいものを飲み過ぎたり、水分を取り過ぎたりしてお腹を壊すこともあります。
愛犬への水の与え方や与える量に関しては、こちらの記事にも詳しく記載してあるので、ご確認いただければと思いますが、水分の取り過ぎ・不足も便や体調に影響があるのです。
冷たいものを取ったことで、愛犬の体が冷えすぎていないかなどにも気を付けてあげましょう。
嘔吐・唾液量が増えるなどの変化が起きる原因は?
いつもよりハァハァとパンティングが激しくなっている、唾液量が増えている、または吐く・吐きたがるような仕草が見られる場合もあります。
食物アレルギーで唾液量がコントロールできにくくなっていたり、合わないものが体に入ってきたことにより吐き出そうとしている可能性もありますが、こういった症状もアレルギー以外の原因があることもあるので、決めつけてかかるのは禁物です。
なんだか胃や喉が気持ち悪い…
吐くのは心配にはなりますが、具合が悪くて吐くこともありますし、ただ喉に詰まっている感じがあって気持ち悪いから吐きたいだけなんてこともあります。
これらの症状にはどんな原因があるのか確認してみましょう。
1. 口腔内の病気・歯の生え方・唾液腺の病気
虫歯や歯周病、歯槽膿漏、歯石の付着などが原因で、口腔内が不衛生になってしまうことにより、よだれが増えてしまうことがあります。あるいは、歯の生え方(歯並び)があまりよくなくて、口腔内にトラブルが起きてしまうことも…。
歯が真っ直ぐ生えていないことによって、歯茎を傷つけてしまい化膿してしまうような子もいます。
たまに、
うちの子は歯磨きしなくても歯が丈夫だから
なんて人や、犬は歯磨きなんてしなくてもいいなんて人もいますが、結論からお伝えしますと、歯磨きはどんな子にも必要です。
もちろんやりすぎはよくありませんし、犬によっては歯磨きをさせてくれない子もいます。犬にとってマズル付近は触られたくない場所ですし、過去に歯磨きに失敗して痛い・怖い思いをしたことがある子はなおさら、怖がって歯磨きをさせてくれないこともあるでしょう。
たしかに体質によっては骨・歯が丈夫な子もいることはいます。が!それでもできれば口腔内の衛生面には気をかけてあげておきたい(定期的な歯磨きはしてあげたい)ところです。
歯の細菌を放置するとどんどん広がってしまいます…
もし、歯磨きをさせてくれない犬なのであれば、繊維の多いガムを与える、歯石除去が期待できるおもちゃで遊ばせるなど、工夫してあげましょう。オーラルケアができていなかったせいで、歯が抜けたり、口臭がキツイなんてことにもなりかねません。
また、人間と同じく、犬にも唾液の量を調整する唾液腺があります。その唾液腺に唾液腺嚢腫(唾液腺粘液瘤)などの病気が起きてしまうこともあり、その原因はまちまち…。
- スリップリードなど首を絞めつける首輪を使用している
- 外傷によって炎症が起きてしまっている
- 遺伝から症状が出ることもある
など、詳細な原因がわかるケースもあれば、具体的名原因が解明できないこともあります。喉元がポッコリと腫れあがっているのであれば、すぐに獣医さんに診てもらいましょう。
他にも、唾液量が増える病気には、下顎のリンパが腫れている、甲状腺の病気などありえますので、口の中だけではなく、首回り・口周りの状況も確認してみてくださいね。
甲状腺の病気の場合は、食べてはいけないもの・控えた方がいいものもあるので(脂質が高いもの、豆類、海藻類、ブロッコリーなどのアブラナ科の野菜など)、獣医さんに食べ物についても聞いておくようにしましょう。
2. 代謝異常・胃捻転・神経系の病気や嚥下障害
基礎疾患などが特にあるわけでもないのに、急に吐くようになってしまったり、唾液量に変化がみられたりすることがあります。食べた後に運動をたくさんしてしまうと胃捻転になり、ハァハァと言いながらぐったりしたり、吐きたいけど吐けない素振りが見受けられたりてしまうことも…。
嘔吐に関しては、寄生虫や細菌・ウイルス、ストレス、大腸炎、食道炎など、お腹の調子が崩れるところにもかぶってくる内容があるのですが、もちろんそれだけが原因ではありません。
特に気を付けたいのが、
- 代謝異常が出てくる病気:糖尿病、肝臓・腎臓の不全、副腎皮質機能
- 嚥下(えんげ)障害:うまく食べられない・呑み込めない
などです。
これらの場合は、食物アレルギーではありませんが、フードの見直しが必要になることもありますし、そのままにしてしまうと、吐血や体重の激減など命の危険にさらされる状況になってしまいかねません。
- どういった状態の時に吐くのか(食べたら吐く、食べないのに吐く)
- どんな状態のものを吐くのか(固形?ある程度消化されているもの?)
- 水分は取れているか(飲み過ぎ?飲まない?)
なども診察のヒントになるので、状況を詳しく獣医師に伝えられるようにしておくとよいでしょう。
咳やくしゃみが出る・食欲不振などの変化が起きる原因は?
急に咳(空咳)をしたり、いつもは食べていたのに、急に食べたくない…とするようになったりすることもあります。
食べなくなる場合には、アレルギーが原因ではなく、単純に
などの可能性もありますので、簡単には判断できません。
フードローテーションをするだけでよく食べるようになる子もいますし、飼い主さんがフードの鮮度管理をしっかりするようにしただけで香りが保たれて、食欲が湧く子もいます。
あるいは、トッピングなどで食べるようになる子もいますので、食べないからってフードのせいにするのも違うとは思うのですが…。
とはいえ、アレルギー以外の理由から、咳が出たり、食べなくなったりする子もいます。どんな原因が考えられるのか、考えてみましょう。
1. 消化器官が弱っている・心臓病・肺炎
消化器官が弱ってきている、心臓になにか疾患がある、肺炎になっているなどの場合は、食べる気もなくなってしまったり、食べてもむせてしまったりして咳が出るようになることがあります。
本来、食欲は生きるために必要な欲求ですから、食べないということは、臓器になにかる可能性があることもあるので、危険信号である可能性は非常に高いものです。
と、あまり気に掛けないでいたら、実は命に係わるようなトラブルを抱えていたなんてこともあります。
フードの与え方によって、好き嫌いが多い子になってしまうケースも、もともと特定のものしか食べたがらない子も、好きじゃないから食べたくないとする子もいますが、
まぁ…そのうち食べるだろう
と考えていると、取り返しのつかない症状に発展してしまうこともありますし、かといって、
食べてくれないのは一番心配…
とも思い、過剰にフードをあれこれ切り替えるのもおすすめはできませんが…。
食べてくれない・咳をして食べづらそうにしているなどであれば、フードを切り替える前に、念のため、獣医師に体調チェックをしてもらうようにしましょう。
また、上記にお伝えした病気や臓器に不具合がある場合には、
- 発熱
- 震え
- いつもしんどそうにしている
- 水も飲まない(あるいは水だけ異常に飲む)
- 尿の回数が減る・増える(尿の色がおかしい、血尿)
などの、他の症状がみられることもあります。
獣医師に状況を詳しく説明できるように、その他の出ている症状がないかもしっかり確認してあげるようにしましょう。
2. 誤飲誤食・冷気・ほこりの異物感や植物アレルギーも…
誤飲誤食で喉が詰まってしまって咳をする子もいますし、もともと気管支が弱い子の場合は冷たい空気・冷気を吸うとこでケホケホと空咳が出たり、むせたりしてしまうこともあります。
人間も喘息など気管が弱いと、冷気で咳が出ることもあるんですよね。
また、家の中が不衛生になっていて、ほこりが多い状態になっていたら、それらを吸い込むことによってむせて咳が出るなんてことも…。散歩中に煙や排気ガスを吸ってしまってケホケホ…ということもありえます。
植物アレルギーでくしゃみや咳をする子もいるんだよ~
ちなみに、特定の時期にくしゃみが出る子もいますが、これは植物にアレルギー反応が出ているからです。犬にも花粉症はありますし、逆くしゃみなどで変なくしゃみを連発することもあるかもしれませんが、これは食べ物のアレルギーではありませんので、フードを切り替えても治りません。
※ただしあまりに頻繁に逆くしゃみを連発する、季節を問わず逆くしゃみをするなどの場合は獣医さんに相談しましょう。
逆くしゃみってホントビックリしますよね…
さらに、短頭種の子の場合はその独特な骨格のつくりから、呼吸器にトラブルが起こりがちです。短頭種気道症候群といって、短頭種の骨格ならではの呼吸器の不調があり、呼吸がうまうできなくなってしまうこともあります。
家の中を衛生的にしておく、悪い空気を吸わせないように気を付けるなどはもちろんのことながら、拾い食いをしてしまう子や、おやつを丸飲みしてしまう子(取られたくないと焦ってごっくん…)、短頭種を飼っている人などは、一層注意してあげましょう。
3.気管支炎・気管虚脱・ジステンパーウイルス
気管が弱い子はもとより、ウイルスなどの感染症によって気管支炎を発症してしまい、咳が出たり、食べられなくなったりする子もいます。
また、気を付けたいのが肥満や加齢によって気管が細くなってしまう「気管虚脱」になることもあるので、愛犬の体重管理・健康的な老化ケアを心掛けるようにしましょう。気管虚脱の原因は明確にはなっていませんが、遺伝の可能性もある反面、肥満も原因として指摘されています。
補足ですが、気管虚脱はポメラニアン、トイプードル、テリア系、チワワなどに多いといわれています。これはやはり遺伝的な要素が関係してるのでしょう。
太るといびきもひどくなりがち…
犬の肥満は万病のもとでもありますが、余分なお肉や脂肪があれば、そりゃ気管が圧迫されることもあるわけです。体重管理は飼い主さん次第ですので、しっかり管理してあげましょう。可愛いからって与え過ぎはNG。
詳しくはこちらの記事に記載してありますので、気になる方はチェックしてください。
ちなみに、ちゃんと定期的に混合ワクチン(注射)を受けている子であればジステンパーウイルスに感染可能性はあまりありませんが、かといって、ワクチンを受けていたら絶対的に100%かからないということではありません。
あたち…お注射きらい…。。
とはいえ、混合ワクチンは何種のものを受けても、ジステンパーウイルス対応にはなっていますから、未接種の子に比べると症状が悪化することはあまりないのでご安心ください♪
しかし、悪化は免れたとしても、呼吸器関係に不調が見られることもあるので、くしゃみや咳をたくさんするようになった場合も、植物アレルギーと決めつけないで、念のため動物病院に相談することをおすすめします。
愛犬に食物アレルギーがある場合どんなフードを選べばいい?
出ている症状に関する検査・診察をしてみないと、獣医側もなんともいえませんから、まず、不調が見られた場合には、動物病院に相談するというのは徹底しておくようにしましょう。
その結果、特に異常が見つからなかった場合には、やはり食物アレルギーの可能性があります。動物病院に相談に行った時点で、(獣医師にもよりますが)色んな検査をした結果、フードにアレルギーがある可能性があるというお話しもあるかもしれませんが。
とはいえ、獣医さんによっては、
ん~これはアレルギーだね
と、ざっくりしか言ってくれない場合もありますし、アレルギー対策の仕方まで丁寧に説明してくれる場合もありますし、アレルギー検査を提案される場合もあります。
しかし、これは獣医さんの判断にもよるので、どういう対処法を提案されるかは断言できません…。もしかしたら、その病院で販売しているフードに切り替える提案がされるかもしれませんし。
ちなみに余談ですが、私はアレルギー検査ってできるのですか?と獣医さんに聞いたら、高いし100%わかるわけでもないから…と濁され、あまりおすすめされませんでした。なんというか、その病院ではやりたくないみたいなニュアンスで…。
ぶっちゃけちょっとめんどいってこと?笑
獣医さんにも得意不得意もあれば、獣医さん自身の人柄もありますし、愛犬との相性・飼い主さんとの相性もありますし、あるいは、動物病院のスケールによっても、どこまでの検査ができるのかは異なります。
でも…食べると不調が出てしまう食材があるとなったら、困るのは飼い主さんですよね。自分が選ぶフードのせいで愛犬がしんどい思いをしなければならなくなったことになりますし…。自分の選んだフードのせいでごめんね…なんて思いたくないですもんね…。
そこで、ここからは、
などを詳しくご紹介していきたいと思います!
アレルギー症状は、いつ・どんな子に・どういった症状が出るかわかりません。
今のところは問題なくて、
うちの子は関係ないかな♪
…と思っていても、ある日突然、おや?っと思うことも出てくる可能性もあります。
なので、今、フードのアレルギーに悩んでいる人はもちろんですが、今は症状がない場合であっても、万が一の時に備えた予備知識として知っていて損することはありません!
フード選びの根本にも関係するお話なので、参考にしていただけたら幸いです♪
費用はかかっても動物病院でアレルギー検査を受けてみよう!
先にお伝えしますが、動物病院で受けるアレルギー検査そのものは、そんなに安価ではありません。個人の小規模な動物病院の場合、第三者機関に検査を依頼して高くなることもありますし、かといって大きな動物病院だとそもそもの設定料金が高いことも…。
ちなみに補足ですが、私が獣医さんに高くなると言われた理由は、第三者機関に依頼する費用が高いというような話でした…。料金に関してはいくらとは断言はできませんので、かかりつけの動物病院に聞いてみてくださいね。
ちなみに、ペット保険に入っている場合であっても、
- 自らアレルギー検査をしたいと申し出た場合は保証対象外
- 獣医さんの判断で病状の診断のためにアレルギー検査をする場合は保証対象
と、わんちゃんが加入しているペット保険によりますが、自費になるケースも多くて…。
ただし、やはり、愛犬の今後にも大きく関係することですから、心配な方はアレルギー検査を受けさせてみるだけでも、安心材料にもなりますよね。
意外と今まで食べてたものにアレルギーがあったなんてことも…
そして、アレルギーの検査方法についてですが、一般的にアレルゲンの特定をする方法には、除去食試験とアレルギー検査がありますが、詳細は以下に引用しますので、ご参照ください。
- 除去食試験
一定の期間、過去に食べたことがない成分の動物病院専用療法食とお水だけの生活をおくり、症状の改善があるか確認します。
症状の改善誤に今まで食べていたフードに替えて、症状が再発した時は診断が確定されます。
アレルギー検査
食物アレルギーを引き起こすリンパ球の反応にはIgEが関与するⅠ型と、リンパ球が直接反応するⅣ型の2つの反応があります。どちらも外部の血液検査になりますが、それぞれ検査方法が異なります。痒みを引き起こす皮膚病はたくさんありますので、他さまざまな検査を行い他の皮膚病を除外することで食物アレルギーを診断していきます。また、他の皮膚病を併発していないかも調べます。
除去食検査はこれまで食べていたドッグフードの内容や、食べてきた期間によって値段が変わってきます。
すぐにでも知りたいのであれば血液検査、そんなにたくさんのものをこれまでに食べてきておらず、消去法的にアレルギーがあるものを特定していく余裕がある場合は、除去食検査がおすすめです。
ただし!除去食検査は家でやろうと思えばやれなくもありません!もちろん正しい知識も必要ですし、自身でなにを愛犬がなにを食べているのか、何を食べたら症状が出るのかなど、しっかり見ておいてあげる必要があるので簡単なことではありませんが…。
獣医さんの指示に従って教えてもらうのが一番!
やり方は、
- 今食べているフードの主原料をまったく異なる主原料のものを与える
- 症状を見ながら、原材料で使用されているものを確認
- これを繰り返しながら、何が入っていると症状が出るのかを仕分けていく
という流れですが、おやつ禁止ですし、しばらく続けてみないとわかりません…。すぐわからなければ費用もかさむ可能性もあるので、獣医さんに相談してみてくださいね。
自宅でフードを替える時にも上記は意識してみましょう
そして血液検査の方もいくつか種類があり、
アレルゲン得意的IgE検査 | アレルゲンを特定する |
リンパ球反応試験 | IgE検査ではわからないアレルゲンを見つける |
アレルギー強度試験 | アレルゲンの特定ができなかった場合、アレルギーがあるかどうかを検査する |
それぞれ検査方法が異なるため、複数受けないとすべてのアレルギーの原因を完全に発見することは難しくなってしまうものの、IgE検査だけでもある程度のアレルゲン計測はできます。
とりあえず大まかなアレルゲンがわかるだけでも、フード選びにはとても有益な情報になることは間違いありません!
今後、何度も愛犬に合うかわからないフードを買っては買い替え…買っては途中で食べなくなり…という手間や愛犬への負担、もったいない感を繰り返すくらいであれば、アレルギー検査を受けておいて損はないと思いますよ♪
無添加フードを選ぼう!添加物でアレルギーが出ることも?!
愛犬に与えるドッグフードは、できれば無添加のものにしてあげましょう。
というのも、犬にアレルギーが出る原因のひとつに、添加物の使用があるからです。詳しくはこちらの記事にも記載してありますので、気になる方は確認してみてくださいね。
避けたい添加物は以下のようなものがありますので、過去の記事に書いた内容ですが、この話に超関係のある重要なことなので今一度、記載しておきます♪
酸化防止剤・防腐剤・保存料 | 菌が繁殖したり、風味が飛んだりするのも防ぐ |
|
保湿剤 | 水分を飛ばないようにする |
|
着色料・発色剤 | フードに色をつける |
|
香料、甘味料、その他 | フードに香りをつける |
|
凝固剤、ゲル化剤 | フードを固める |
|
フードを購入する際には、原材料を確認する習慣をつけるようにしておきましょう。
特にアレルギーがある子は、こういったものは避けるようにした方がベター。
少し高いと感じるドッグフードもあるかもしれませんが、愛犬に不調が出て何度も動物病院に行く費用や、何度もフードを買い替える費用を考えたら、添加物を抜く方が結果安くつくこともありますよ!
原材料の調達先を公開しているもの・ヒューマングレードを選ぼう!
これはマストではありませんが、フードによっては、原材料の仕入れ先(農家さん、仕入れている場所など)を公開しているものがあります。あるいは、ヒューマングレードを売り文句にしているものもあるのですが、いずれも、粗悪な原材料ではないからこそ公表できる内容です。
たとえば、お肉ひとつをとっても、
- 肥育ホルモン剤をバンバン使用されて育った家畜
- しっかりした飼料を食べて育った家畜
- あまり質の良くない飼料を食べて、栄養価も低めな家畜
- 人間が食べて良い(ヒューマングレード)クオリティーの家畜
など、本当に同じお肉でもピンキリな質のものが存在しています。
もちろん、野菜もお肉同様に、質が悪いからということでドッグフードに回されているものだってありますし、化学薬品・農薬がバンバン使用さている野菜も、遺伝子組み換えのものもあるわけです。
メーカーもそれなら安く仕入れられるし、とりあえずAAFCOの規定さえクリアして、安く売って買ってもらえるなら儲かりますしね…。
メーカーもコストは抑えたいんですよね
しかし、どこで仕入れている・信用できる農家農場から仕入れているなど、しっかり原材料の質にまでこだわっているメーカーもあります。
言うまでもなく、質が悪い食材だと消化がうまくできずにアレルギーを起こしてしまうこともあるので、質のいい食材で犬の体に、消化の負担がかかりにくいものを選ぶようにしてあげましょう。
原材料をくまなくチェック!アレルゲンの多い原材料は選ばない!
まず、とにかくアレルゲンを摂取しないということが大前提です!
なによりも飼い主さんにしてほしいことは、ドッグフードの原材料の内容をしっかり確認すること。この習慣はつけるようにしましょう。
そして、知らない謎のカタカナ成分があれば調べてみると、案外、
え?!これアレルギーの危険あるんじゃない?!
というものが含まれていることがあります。よくわからない成分については、アレルギーを持つ犬を飼う人にはできればチェックして欲しいポイントです。
また、犬にアレルギーが出やすい食材もあります。これも詳しくはコチラに記載してあるので一読してみてほしいのですが、これも超重要なことなので今一度、以下に記載しておきます♪
穀物 |
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肉、魚 |
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乳製品 |
|
卵 | 特に生卵の白身は与えてはいけません!加熱していれば問題ないなんてことも言われますが、ダメな子はどんな形状だろうがダメなので注意! |
フルーツ・野菜 |
|
もちろん、ここに記載したもの以外でも、特定のものにアレルギー反応が出る子もいますので安心しきらないようにしてくださいね。 ※とはいえ、赤字にしてあるものは避けた方が無難です。
ご自身で除去食検査をするには、上記の食材を省いてみよう!
可哀想なのですが、ドッグフードでもっとも使用されることのある鶏肉がダメな子もいます…。
もし、主原料のお肉などで「アレルギーがあるから変えたいんだけど、一体なに肉などう良いのか…」と悩まれているようでしたら、以下の記事にその悩みを解決する内容を盛り込みましたので、確認してみてくださいね♪
アレルギーに効果のある原材料・アレルギー対策になる原材料とは?
アレルギー対策になる原材料を選ぶポイントは5つ。
これだけは守るようにしてください。
最近、シンプルな原材料のドッグフードも増えてきていますが、実は、野菜や果物からの栄養素もすごく大事なものがあるので、たんぱく源(肉や魚)の含有量と野菜や果物の含有量がバランスよく取れる方が理想とは言われています。
アレルギーがあるから…と原材料がシンプルなものを選ぶ方も多いのですが、シンプル過ぎるともっと取った方が良い栄養素まで削いでいる可能性もあるので、今一度確認してみましょう。
アレルギーを恐れるあまり低栄養素なのも困るのだ…
たとえば、ざっくりまとめてみますと…
かつお節 | ビタミンB群、ナイアシンが豊富で皮膚や粘膜の健康維持ができる |
亜麻仁油 | 不飽和脂肪酸が豊富で被毛ケアに最適 |
りんご | りんごポリフェノールには、アレルギー性皮膚炎を抑える効果がある |
かぼちゃ | βカロテンが豊富で皮膚や粘膜保護が可能な上に、食物繊維も豊富 |
昆布 | 抗アレルギー成分が豊富でアレルギー対策に効果的 |
しょうが | 抗炎症作用があるので、アレルギー症状を緩和させられる |
など、アレルギーを抑える効果が期待できるものって案外たくさんがあります!リンゴやかつお節などは、トッピングにも最適ですしね。
食べられるものを特定して、バランスよく食べましょう
アレルギーだからあれもこれもダメと…食材を省くことはできますが、その分プラスしてあげることもお忘れなく♪
ちなみに、新奇たんぱくについてこれまで詳しくお伝えしていなかったので少し触れておきますと、これは除去食検査でおこなう手法でもあり、最初にお伝えしたように、アレルギーはそもそも免疫が異常な反応をしてしまい、体内に入ってくるものを攻撃をすることで起こります。
基本的にこれまで食べたことがあるものに対して、免疫が反応して起こる現象です。つまり、「これまでに食べたことのないたんぱく源(=新奇たんぱく)であれば、アレルギーが起こりにくい」ということに着目しています。
アレルギーはたんぱく質に反応して起こることが多いんだ!
なんらかのたんぱく質にアレルギー反応が出たとしても、たんぱく質を取らないわけにはいきません。ですから、アレルギーが出ないたんぱく源からしっかりたんぱく質は取る必要があるのです。
ありきたりの鶏肉や牛肉のドッグフードでアレルギーが出るのであれば、こういった新奇たんぱく源のフードに替えるだけで、ケロッとアレルギー症状が出なくなることもあります。そのため、愛犬にアレルギーが出ない肉・魚のたんぱく源を見つけてあげるのも対策のひとつなんですよ♪
単一たんぱく質のフード・シンプルな原材料のフードを選ぶ!
アレルギーは体に合わないたんぱく質に反応して起こることが多いと言われています。もちろん、たんぱく質にだけではありませんが、主原料のお肉や魚たんぱく質が合わないせいで、アレルギー症状が出てしまっている子は実際に多いものです。
だからこそ、動物病院でも、主原料のたんぱく質を置き換えてアレルゲンを特定する除去食検査があるのですが、これと同じように、自宅で与えるフードを単一たんぱく質のフードに替えてしまうというのもおすすめ!
単一たんぱく質とは、ひとつのたんぱく源のみに絞ったもののことを言います。簡単に言うと、鶏肉のみ、サーモンのみといった具合に他の動物性のたんぱく質を含んでいないという意味です。
合わないたんぱく質は抜かれた状態ですね
アレルギー対策として一番大事なことは、愛犬にアレルギー反応が出るものを与えないこと。しかし、アレルゲンの特定が難しいのであれば、アレルゲンを発見することにフォーカスするのではなく、アレルギーが出ないものを与えるようにするだけでOKなのですよね。
たんぱく質を複数のお肉や魚から取っていれば、それだけアレルギーが出る可能性も上がるのは当然のこと。アレルギー体質な子の場合は、配合されている原材料が多ければ多いだけ、そのリスクも上がります。
愛犬のアレルギーが心配な人は、できるだけシンプルなフードで栄養価の高いものを採用うるように心がけましょう。
胃腸を健康に保つプロバイオティクスとプレバイオティクス
腸内に上手に消化できないものが残ることで、アレルギーが出てしまうこともあるので、整腸作用があることにも重視しておきましょう。消化がうまくできないということは、体に合わないものが長く体内にい続けることにもなるわけですから、早く排泄できるようにしたいですしね。
そのためにはもちろん、消化しやすい良質なたんぱく質(=フレッシュな肉や魚)や、野菜やフルーツの酵素やビタミン・ミネラルも欠かせませんが、繊維量も重要なカギになります。
繊維を語る上で欠かせないのが、プレバイオティクスとプロバイオティクスのお話です。
それぞれのバランスが重要なんです
みなさん、食物繊維やオリゴ糖がお通じに良いということは、聞いたことがあると思います。その食物繊維やオリゴ糖こそが、いわゆるプレバイオティクスです。プレバイオティクスを摂取するのは大事なのですが、プレバイオティクスは単体では体内で機能しません。
繊維を摂取しつつ、合わせて乳酸菌やビフィズス菌(=いわゆるプロバイオティクスと呼ばれる有用菌)を摂取することで、整腸作用は一気によくなります。なぜなら、プレバイオティクスはプロバイオティクスのエサになってくれて、腸内の善玉菌を増やす効果があるからなんです!
繊維が多いから良い、水溶性繊維と不溶性繊維のバランスがよければいい。
繊維は体にいいって言いますもんね
たしかにそれはそうなんですが、腸内環境をよくするために、プロバイオティクスを取り入れることで、一層体質改善にもつながることが期待できます。
アレルギー体質な子の場合は、特にこういった整腸作用にも注目してあげてほしいのです。お腹に不調が起きると、あらゆる不調の発端になりかねません。
アレルギーも心配なく、お通じも基本的に良好なのであれば、プロバイオティクスにそこまで気にかけなくても問題ありませんが、愛犬の健康はしっかり食べて、健康的に排泄をすることから始まります。代謝をよくする効果もあるので、プロバイオティクスにも注目してみてくださいね!
まとめ
アレルギーがおきる原因は本当に個体差もありますし、遺伝や犬種ならではの内容もあるので、一概にこれはダメ、これは絶対アレルギーに良いよなんて断言はできません。
個体差があるということを踏まえた上で、
- 本当にアレルギーなのか?
- 本当は病気が潜んでいないか?
- 一過性のものなのだろうか?
など、しっかり確認することを怠らないようにしてあげましょう。
一番はまず、愛犬にストレスがたまらない環境を作ること、愛犬の様子・体調をしっかり確認してあげること。ここからスタートしてみてくださいね♪
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